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AnimeJapan 2026で入場数・満足度ともに過去最高を更新!KADOKAWAブースの「テーマパーク化戦略」とその舞台裏

2026.7.29

2026年3月に開催された世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2026」。過去最多の約156,000人が来場した会場で、ひと際異彩を放っていたのがKADOKAWAブースです。

近年のKADOKAWAブースを語る上で欠かせないのが、2023年から実施している「テーマパーク化戦略」。パネルや映像を並べて「告知する場」だった従来の出展スタイルから脱却し、ブース全体を一つの世界観で包み込むことで、「1年に一度だけ現れるKADOKAWAアニメのテーマパーク」として機能させる体験型のブランディング戦略です。

4年目となる今年のテーマは「FANTASY FOREST(ファンタジーフォレスト)」。本物の草木や花々、無数のキノコが空間を埋め尽くす前代未聞の空間設計に挑み、東京ビッグサイトの中に巨大な森を出現させました。

この大胆な戦略が功を奏し、今年のブース入場者数は過去最高動員を達成、来場者アンケートのブース満足度は95.1%を記録し、AnimeJapan全体を大いに盛り上げる、象徴的なブースとして大きな話題を呼びました。

なぜ、KADOKAWAはブースのテーマパーク化に挑み、これほどファンを魅了することができたのか。IPの魅力を最大化するために仕掛けたアプローチと、その舞台裏を総合プロデューサーを務めた西宮万柚子さんに訊きました。


西宮万柚子さん

(株)KADOKAWA アニメ事業局 マーケティング部マーケティング2課 課長 西宮万柚子さん
2021年入社、アニメ宣伝プロデューサー/AnimeJapan KADOKAWAブース 総合プロデューサー。前職でのブランディングの経験を活かし、KADOKAWAアニメのブランド価値向上に取り組む。主な担当作品は『Re:ゼロから始める異世界生活』『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』『パンどろぼう』など。


「テーマパーク化戦略」の狙いとは

── 2023年から始まった「テーマパーク化戦略」ですが、この戦略を立ち上げた背景と、具体的な狙いを教えてください。

一番の狙いは、KADOKAWAアニメというブランド全体の価値向上です。それまでAnimeJapanへの出展は、それぞれの作品の最新情報を届けるプロモーションの性質が強く、会社としてのブランディングという面や、ユーザー体験という視点はまだ発展途上でした。

今後KADOKAWAブースをリブランディングしていこうというタイミングで、前職のユー・エス・ジェイでサービスブランディングを担当していたこともあり、上司から「イベント周りの知見を入れてほしい」とお話をいただきました。そこで、「ブランディングを意識した空間体験に変えてみてはどうか」とチームで提案したのが今の形につながる始まりです。

他社のブースを見ると、スタイリッシュで洗練されたブースが多い印象でした。その中で、私たちがパネルや映像を並べるだけの展示をしても正直目立ちません。

そこで「1年に一度、会場に現れるKADOKAWAアニメのテーマパーク」という明確な世界観を打ち出しました。単なる作品展示の場だけではなく、ブース全体を一つの物語で包み込むことで、圧倒的な存在感を放つことができると考えたのです。


KADOKAWAブース

── この戦略では、毎年決めた1つのテーマの中に、複数のIPを落とし込むという手法をとっています。今回は『Re:ゼロから始める異世界生活』など7作品が描き下ろしされていました。調整を含めて大変なのではないでしょうか?

ブースの設計や進行を担当する社内のコアメンバーは5〜6人で、全員がそれぞれ様々なアニメ作品を手がけている宣伝プロデューサーです。

異なるIPを一つのブースに連動させるのは一見難度が高そうですが、全員がアニメ宣伝のプロだからこそ、スムーズに成し遂げられたと感じています。というのも、毎年ファンの方が楽しみにされている限定の描き下ろしイラストを展開する際も、どうすればそれぞれのキャラクターの魅力が最大限に発揮され、皆さんに喜んでもらえるか、その「見せ方のツボ」を全員が熟知しているからです。

── なるほど。全員がファン目線と宣伝のノウハウを持っているからこその機動力ですね。作品の性質が異なる中で、統一感を出すためにどのような工夫を凝らしているのでしょうか。

今年はテーマの「ファンタジーフォレスト」に合わせて、全キャラクターを共通して「森の住人」というコンセプトに設定しました。ただ、衣装まで全員がバラバラにしてしまうと、並べたときにテーマパークとしての統一感が失われてしまいます。

そこで今回は、全員共通で「動物のモチーフで、特定の形の襟と紫のリボンを身につける」という最低限のレギュレーションだけをこちらで指定しました。あとは、各作品の魅力を誰よりも知っている担当の宣伝プロデューサーたちが、それぞれのキャラクターに一番似合う衣装を自ら考えて落とし込んでいきました。結果、各作品の個性を活かしながらも、全体の世界観をキャラクターたちからも楽しんでいただける、魅力的なビジュアルになったと考えています。


キャラクタービジュアル

中途半端はせず思いっきり尖る。造園のプロまで巻き込んでこだわりぬいた「ファンタジーフォレスト」の舞台裏

── 今年のテーマは「ファンタジーフォレスト」でしたが、このテーマに決まるまでの道のりや、ブースの空間設計において特にこだわったポイントを教えてください。


西宮万柚子さん

実は、毎年のテーマ設計が準備の中で一番苦労するポイントなんです。コアメンバーや、ご協力いただいているソニー・ミュージックソリューションズ様を含めて100個近くのアイデアを出し合いました。そこから「名前を聞いただけでワクワクするか」「印象的なモニュメントが作れるか」「描き下ろしイラストでキャラクターの魅力を引き出せるか」という3つの軸で徹底的に議論を重ねて絞り込んでいきます。

2024~2025年の「スタジオ」や「カーニバル」は誰もが同じビジュアルを想像しやすいテーマでしたが、4年目を迎えるにあたり、イメージをガラリと一新したいという強い想いがありました。そこで、あえて人によって想像するものが違う抽象的なテーマである「ファンタジーフォレスト」に挑戦したんです。

この難度の高い世界観を具現化する上でこだわったのは、「やるなら中途半端にせず思いっきり尖ろう」という点です。通常の施工スタッフだけでなく、本物の植物を取り扱うガーデニングや造園の専門家の方々をお呼びして、現実の庭造りと同じアプローチで施工に入っていただきました。準備中ブースの周りが草や花、無数のキノコで埋め尽くされて、会場にいた他社の方々も驚かれていました。入口のトンネルにはガラス素材による奥行き感のある造作や、見る時間によって場所や季節が変わる天井のイマーシブ映像、さらにはスモークを焚いて、一足踏み込むと一瞬で不思議な森に迷い込んだかのように思わせる演出にこだわりました。


「ファンタジーフォレスト」ブース

「ファンタジーフォレスト」ブース

「ファンタジーフォレスト」からアニメ本編へ。ついに始まった注目の夏ラインナップ

── 今後のKADOKAWAブースの展望についてお聞かせください。

実は、一昨年も去年もアンケートの数字がすごく良かったので、正直「これを超えるのはもう難しいだろうな」と思っていました。通常、回を重ねるごとにお客様の目が慣れてくるので、満足度などの数字は維持すら難しく、下がることの方が多いんです。

今年「ファンタジーフォレスト」という難しいテーマに挑戦して、さらに満足度を上げることができました。しっかり結果が出せたので、新しいことに挑戦して本当に良かったなとホッとしています。

今後も私たちの根底にある考え方はブレません。「一歩足を踏み入れた瞬間にワクワクしていただける非日常のエンタメ体験を提供すること」、そしてなにより「アニメの魅力を最大化して届けること」。この二軸を愚直に、さらにパワーアップさせて追求していきたいです。皆さんの期待を超えるようなものをお届けしていくべくチーム一丸となって頑張っておりますので、応援いただければと思います。


西宮万柚子さん

「ファンタジーフォレスト」ブース

── 夏アニメの放送が始まりました。ブースで注目だった作品も含め、ファンに向けてメッセージをお願いします。

いつもKADOKAWAアニメを応援してくださり、本当にありがとうございます。KADOKAWAには、長年ファンに深く愛され続けている長寿タイトルから、これから新たにアニメ化を迎える新規タイトルまで、魅力的な作品が数多く揃っています。

まさにこの7月から、多くのファンの皆さんが続編を待ち望んでいた『幼女戦記II』の放送が始まり、また今年でアニメ化10周年の節目を迎えた『Re:ゼロから始める異世界生活』は、4th season《奪還編》が2026年8月12日から放送開始となります。

さらに新規タイトルとしても、キネマシトラス15周年記念作品であるオリジナル TV アニメーション『さよならララ』も放送が始まり大きな反響を呼んでいます。

ブースで体感していただいたあのワクワク感や熱量の続きを、今度はぜひ、アニメの本編を通して全力でお楽しみください!


『幼女戦記II』『Re:ゼロから始める異世界生活』『さよならララ』

©長月達平・株式会社 KADOKAWA 刊/Re:ゼロから始める異世界生活4製作委員会 ©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会 ©つるまいかだ・講談社/メダリスト製作委員会 ©衣笠彰梧・KADOKAWA刊/ようこそ実力至上主義の教室へ4製作委員会 ©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会 ©2026 二語十・うみぼうず/KADOKAWA/たんもし2製作委員会 ©Sunsunsun,Momoco/KADOKAWA/Alya-san Partners2 ©カルロ・ゼン・KADOKAWA刊/幼女戦記2製作委員会 ©キネマシトラス/「さよならララ」製作委員会

■AnimeJapanKADOKAWAブース公式サイト:https://kadokawa-animation.jp/animejapan2026/

※本記事は、2026年7月時点の情報を基に作成しています



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