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渋谷の中心でラノベの世界を体感!「ライトノベル展2025」レポート

2026.1.23

日本の出版文化の中で独自に発展してきた小説ジャンル「ライトノベル」が親しまれるようになってから、およそ40年。
時代ごとの表現や読者層を切り開きながら、コミック化やアニメ化などへと広がるメディアミックスの源泉として、KADOKAWAの成長を支える存在として発展してきました。

そんなライトノベルの世界を凝縮したイベント「ライトノベル展2025」を2025年12月、1年ぶりにSHIBUYA TSUTAYA(東京・渋谷)で開催しました(2025年12月19〜28日)。前回の反響を受け、展示内容や演出をアップデートし、ライトノベル黎明期から最新の作品に至るまで、その世界観や魅力を体感できる構成で展開しました。

会場では、作品の名シーンを振り返る展示をはじめ、書籍・グッズの販売や、作品世界と連動したコラボレーションカフェを実施。さらに、音楽とライトノベルの世界観を掛け合わせた映像演出や、開催地の渋谷にちなんで特別に描き下ろされた「ハチ公×人気作品キャラクター」のスペシャルイラストなど、本展ならではの初企画も。

本記事では、“読む”という体験にとどまらない「ライトノベル展2025」の様子をレポートします。

今好きな人も、あの頃好きだった人も――『涼宮ハルヒ』に誘われて

世界中の人が行き交う渋谷のスクランブル交差点。その視線の先、SHIBUYA TSUTAYAの壁面に大きく映し出されたハルヒが、行き交う人々を呼び込むように来場者を迎えます。


SHIBUYA TSUTAYAの壁面に大きく映し出されたハルヒ

インパクトのある外装の書影や動画に、足を止めて撮影する通行人の姿も多く見られました。

1Fエントランスを抜けると、圧巻の書影群「Light Novel Road」が出迎えます。


Light Novel Road

上から下まで壁一面に連なる書影は、思わず立ち止まって見渡すほどの迫力。「アニメは見たことある!」「これ、気になっていた作品だ」「懐かしい!」といった声が聞こえ、展示された作品を通じて世代や関心の異なる来場者が思いを共有する光景が見られました。膨大な物語が一望できるその空間は、ライトノベルというジャンルの厚みと広がりを視覚的に実感させます。


続いて「Highlight Wall」では、『涼宮ハルヒ』シリーズ、『ソードアート・オンライン』シリーズ、『デート・ア・ライブ』『この素晴らしい世界に祝福を!』『Re:ゼロから始める異世界生活』の5大タイトルの名シーンが飛び込んできます。


Highlight Wall

Highlight Wall

ストーリーやキャラクターの魅力がぎっしりと詰まった展示に、海外から訪れたファンも熱心に見入っています。

中央に設置されたリング状に連なる「Illustration Circle」では、多数の美麗なイラストが空間を取り囲みます。サークルのさまざまな角度からキャラクターの表情を楽しんだり、写真を撮ったりと、時間をかけて作品世界に没入する来場者の姿が印象的でした。


Illustration Circle

Illustration Circle

壁面には、小説の活字そのものが持つ魅力を再構築した「Fragment Stream」を投影。絶え間なく流れる印象的なセリフやフレーズに、思わず足を止めて読み入ります。


Fragment Stream

大型スクリーンでは、ライトノベルとソニーミュージックの人気楽曲がコラボレーションしたミュージックビデオ「ラノオト」が上映されました。「ライトノベル展2025」のキービジュアル15作品にはORANGE RANGEの『ミチシルベ ~a road home~』、2000年代の10作品には中川翔子さんの『空色デイズ』、2010年代の10作品にはTrySailの『High Free Spirits』がそれぞれ融合します。


ラノオト

ラノオト

ライトノベルのストーリーと、楽曲のメロディや歌詞が持つ世界観が共鳴し、読むだけでもない、聴くだけでもない、新感覚のMVが来場者の心を打ちます。

本イベントを統括した木内崇寛さん(KADOKAWA 宣伝局 書籍宣伝部 部長)は、今回の展示について次のように語ります。

「2回目となる今回は、編集部も企画段階から参加し、作品そのものの魅力によりフォーカスした展示を目指しました。描き下ろしイラストを用いた新作グッズや、コラボフードを展開したカフェなど、昨年は実現できなかった取り組みを形にできたほか、ミュージックビデオといった新しい見せ方にも挑戦し、ライトノベルの世界観をより立体的に体感してもらえる構成を意識しました」

SHIBUYA TSUTAYAという渋谷の中心での開催について、木内さんは続けます。

「ライトノベルはエンタメの中では比較的ニッチな存在ですが、そこから生まれたメディアミックス作品には、日本だけでなく海外でも高い知名度を持つタイトルが少なくありません。スクランブル交差点という世界中から人が集まるこの場所で、コミックやアニメの源泉のひとつであるライトノベルにスポットを当てアピールすることに、大きな意義を感じています」


1Fは、充実の物販コーナー。「ハチ公×人気作品キャラクター」の描き下ろしイラストを使用したデザインを中心に、約500種類のグッズが並びました。イベント初日から大盛況で、数百人の待機列ができるほど。海外からの旅行客の姿も目立ちました。


物販コーナー

「ライトノベル展2025」特別仕様の幅広帯をかけた書籍も。「コレクションアイテムとして外せない」「いい機会だから読んでみる」といった会話が聞こえてきます。


物販コーナー

物販コーナー

圧巻!1万冊のラノベに囲まれたコラボレーションカフェ


7Fのコラボレーションカフェでは、「Light Novel Bookshelf」が来場者を驚かせました。ライトノベル・新文芸・ラノベ雑誌など約1万冊が、膨大な本棚を隅から隅まで埋め尽くします。


Light Novel Bookshelf

Light Novel Bookshelf

ほぼ360度、ライトノベルに囲まれた夢のようなカフェ空間!あちこちに置かれたキャラクターとハチ公のスタンディにも癒されます。


コラボレーションカフェ

キャラクターとハチ公のスタンディ

コラボレーションカフェでは、11作品のキャラクターをイメージしたフード&ドリンクメニューを提供。各テーブルでは、”推し”のコラボメニューにキャラクターグッズを添え、記念撮影を楽しむファンの姿が多く見られました。


コラボメニュー

コラボメニュー

ボードにびっしりとサインやイラストが並ぶ「著者・イラストレーター直筆メッセージコーナー 」では、作り手の思いが直接伝わる展示として、来場者が足を止めじっくりと見入ります。


著者・イラストレーター直筆メッセージコーナー

著者・イラストレーター直筆メッセージコーナー

「来場者メッセージコーナー」では、作品への思いやファンアートなどが次々と寄せられていました。


来場者メッセージコーナー

来場者メッセージコーナー

作り手と読み手が集ったトークショー


会期中、会場では、KADOKAWAの現役ライトノベル編集者3名が「絶対に今読むべき偏愛ラノベ」をテーマに語り合うトークイベントも開催。熱心なファンが詰めかけ、超満員となりました。

田端さん(電撃文庫)が「ライトノベル展のようなイベントが開催され、界隈が盛り上がっているのが嬉しい」と話すと、参加者は深くうなずきます。
おかざきさん(ファンタジア文庫)はメディアミックスの源となる作品づくりの面白さについて語り、ことぶき雪さん(スニーカー文庫)はラノベ編集者を志したきっかけとなった一冊や自身が注目するジャンルへの思いを熱く語るなど、笑いあり学びありの時間はあっという間に過ぎていきました。


編集者がそれぞれ担当した作品の中で、特にオススメしたい”今読むべき”3冊はこちら。


”今読むべき”3冊

『あなた様の魔術【トリック】はすでに解けております』(電撃文庫)
『アサシンズプライド』(ファンタジア文庫)
『人間ちゃんの警戒心が薄すぎる!』(角川スニーカー文庫)

連日賑わいを見せた10日間――世代を超えて積み重なり広がる、ラノベ文化

来場者の反応や手応えについて、木内さんはこう語ります。

「来場者の皆さんからは、展示内容に加え、新作グッズやコラボメニューなど、多岐にわたってポジティブな評価をいただくことができました。目的を持って足を運んでくださったあらゆる世代のファンはもちろん、ふらっと立ち寄った方やインバウンド観光客が展示やカフェを楽しむ姿も多く見られ、幅広い層に届いていることを実感しました。

作家・イラストレーターの皆さんも、メッセージボード企画への参加や、自ら会場を訪れてSNS発信するなど、積極的に関わってくださり、作品をイベントという形で届けることに喜んでいただけていたようで嬉しく思います」

40年間の新旧作品が一同に会し、世代や国境を越えてファンが同じ空間を共有することで、ライトノベルが積み重ねてきた文化を肌で感じるイベントとなった「ライトノベル展2025」。
ニッチなサブカルチャーとして発展してきたライトノベルが、トレンドの中心地・渋谷で、その広がりと存在感を印象づけながら、イベントは盛況のうちに幕を閉じました。

※本記事は、2026年1月時点の情報を基に作成しています



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