Ⅰ:経営理念・経営方針、コーポレートガバナンス

1.    経営理念・経営方針

KADOKAWAグループは、グループ全体の経営理念である「不易流行(=常に新しさを極め続けることで、いつまでも変わらない本質的なものが見えてくる)」をモットーに、書籍、実写映像、アニメ、ゲーム、およびUGC(User Generated Content)など、多彩なポートフォリオから成るIP(Intellectual Property)を安定的に創出し、それらを世界に広く展開することを中核とする「グローバル・メディアミックス」の推進を基本戦略としております。

そして、IPの開発・製造・宣伝・流通・営業などのあらゆる面で「デジタルトランスフォーメーション(=データとデジタル技術を活用し、顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや企業文化・風土までをも変革すること)を戦略的に推進することで、経営基盤と収益基盤の強化に努めてまいりました。

KADOKAWAグループが有する、優れた「IP創出力」と「IT技術力」に支えられた多重的なメディア展開力を、デジタルトランスフォーメーション戦略の推進によって更に進化させ、世界有数のメディアパブリッシャーに成長していきます。

さらには、ドワンゴが独自開発した双方向性型学習サービスを提供しているN高等学校およびS高等学校が2021年5月に生徒数日本一の通信制高校に成長するなど、新たな事業領域としての教育事業が急成長しており、今後の更なる事業拡大とともにEdTechのリーディングカンパニーとなることを目指してまいります。


2.    コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方

当社は、コーポレート・ガバナンスの充実を経営理念の実践、経営方針の実現、ひいては当社グループが継続的に発展するための必要条件と位置付け、株主に対するより一層の経営の透明性の向上、取引先、得意先をはじめ社会からの信頼の確保を目指し、継続的にコーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。
また、経営の健全性および透明性の確保ならびに経営環境の変化への適応が可能な経営体制を確立するとともに、明確な経営戦略や詳細な業績状況を公表し、その達成状況を適時に開示し、経営陣の責任を明確にすることがコーポレート・ガバナンスの充実に資するものと考えております。


3.    コーポレート・ガバナンス体制

3.1 当社の業務執行、監査・監督体制及び採用する理由

当社は、現在、監査役会制度を採ることで機動的かつ牽制の効いた経営上の意思決定、業務執行、経営監視が充分に行われているとの判断により同制度を採用しております。
取締役は、経営の健全性と透明性を確保するために複数の社外取締役を社外から招聘し、監査役とともに業務執行取締役を監督し、経営の健全性と透明性を高めております。また、経営責任の明確化と経営環境の変化への迅速な対応を図るために任期を1年としております。
取締役会は、原則毎月1回の定期開催と必要に応じた臨時開催により、法令で定められた事項や、経営に関する重要な事項などの意思決定及び当社の業務執行状況及び子会社の経営状況を監督しております。現在の構成は、代表取締役社長夏野剛氏、代表取締役山下直久氏、取締役会長角川歴彦氏、取締役副会長松原眞樹氏のほか、取締役の安本洋一氏、加瀬典子氏、川上量生氏、周欣寧氏、社外取締役として鵜浦博夫氏、森泉知行氏、船津康次氏、ジャーマン・ルース マリー氏の合計12名(社内8名、社外4名)であり、代表取締役社長が議長を務めております。
 
監査役会は、監査計画に基づいて監査を実施しております。また、監査役は取締役会に出席し、取締役の職務執行状況に対する監査を行っております。現在の構成は、監査役に髙山康明氏、渡辺彰氏、社外監査役に渡邊顯氏、菊地麻緒子氏の4名(社内2名、社外2名)です。社外監査役も含め、財務又は法律の専門家で構成しており、監査の強化を図っております。

3.2 子会社の業務執行、監査・監督体制

子会社は、原則として取締役会設置会社としております。
当社は、子会社の取締役、監査役の選任(解任)などの株主権の行使と子会社における重要な意思決定についての関与の仕組みを整備することにより子会社を統治し、日常は、各種の会議体等を通じて子会社の業務執行状況を把握、監督しております。

3.3 指名・評価報酬委員会

当社は、任意の委員会として、「指名・評価報酬委員会」を設置しております。同委員会は当社の取締役会の透明性を高め、ガバナンスを強化させることを目的としております。
「指名・評価報酬委員会」の役割は、①当社取締役の報酬の決定、②当社取締役、監査役候補者の取締役会への答申、③当社最高経営責任者の後継者計画の検討です。
「指名・評価報酬委員会」は、委員の過半数を社外取締役で構成することとし、現在の構成員は、社外取締役4名、社内取締役3名の合計7名により構成されております。委員長は社外取締役に就任いただくことで、客観性と透明性の確保に努めております。

指名・評価報酬委員会(2021年10月11日時点)
委員長:
鵜浦博夫氏(社外取締役)
委 員:
森泉知行氏(社外取締役)、船津康次氏(社外取締役)
ジャーマン・ルース マリー氏(社外取締役)
夏野剛氏(代表取締役社長)、山下直久氏(代表取締役)
角川歴彦氏(取締役会長)

3.4 コーポレート・ガバナンス体制図


コーポレート・ガバナンス体制図

・責任限定契約の内容の概要

当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき同法第423条第1項に定める損害賠償責任を限定する契約を締結し、その限度額は法令に定める最低責任限度額としております。

・役員等賠償責任保険契約の内容の概要等

当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の範囲は、当社及び子会社の取締役、監査役、執行役員及び監督者としての権限を有する従業員であり、被保険者は保険料を負担しておりません。当該保険契約により、第三者訴訟、株主代表訴訟、会社訴訟等に起因して、被保険者が負担することとなった争訟費用及び損害賠償金等の損害が填補されることになります。ただし、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、被保険者による犯罪行為等に起因する損害等については、填補の対象としないこととしております。

・取締役の定数

当社の取締役は12名以内とする旨定款に定めております。

・取締役の選任の決議要件

当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行い、累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。

・株主総会決議事項を取締役会で決議できることとした事項及びその理由

ア.当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議によって定める旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を目的とするものであります。

イ.当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨を定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を目的とするものであります。

ウ.当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であったものを含む)及び監査役(監査役であったものを含む)の損害賠償責任を、法令の限度において取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。これは、取締役、監査役が、その業務を積極的に遂行できることを目的とするものであります。

・株主総会の特別決議要件を変更した事項及びその理由

当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。