ニュースリリース
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛、以下 KADOKAWA)が、出版コンテンツの海賊版サイト「漫画村」に関して、株式会社集英社および株式会社小学館と共同提訴していた件(以下、本件)で、本日2024年4月18日、東京地方裁判所(民事第47部/杉浦正樹裁判長)は、「漫画村」の運営に積極的に関与していた者に対して17億3664万2277円の損害賠償金の支払いを命じる判決を言い渡しました。
「漫画村」を巡っては、KADOKAWAをはじめ一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の会員社が刑事事件の共同対応を進め、2019年7月から9月にかけて、運営者を含む4名が6都県警察合同捜査本部(福岡県警察、警視庁、栃木県警察、鳥取県警察、熊本県警察、大分県警察)により逮捕され、2019年11月から2021年6月にかけて、いずれも福岡地方裁判所で有罪判決が確定しています(下記、KADOKAWAリリース参照)。
本件は、株式会社KADOKAWA、株式会社集英社および株式会社小学館の3社が、「漫画村」により受けたと推計される損害の一部である総額19億2960万2532円(17作品)の賠償を運営関与者に求め、2022年7月28日に共同提訴していたものです。
当時最大規模であり海賊版サイトの象徴でもあった「漫画村」に関し、刑事処罰を求めるのみならず、民事上生じた責任を追求することは、著者が安心して創作できる環境を整え、心血を注いで生み出された作品を預かる出版社の責務であることから、原告3社が共同して提訴致しました。
「漫画村」により出版コンテンツに生じた甚大な損害は今なお深く、その全てを回復することはできませんが、本判決において原告3社の主張が認容され、原告3社の17作品に限ってもその損害が17億円強と判示されたことは妥当なものと考えております。
原告3社は海賊版サイトを通じた権利侵害に対する大きな抑止に繋がるべく提訴致しましたが、本訴訟は改めて海賊版サイトの問題を広く訴える契機になりました。出版社は、国内のみならず、未だに深刻な被害を生じている国外においても同様の権利行使を行うなどして、作品を守り抜くため、今後も侵害に対してあらゆる手段を講じて対策を講じて参ります。
司法の場において、「漫画村」に関する違法性や賠償責任が認められたことには大きな意義があると捉えています。著作権侵害の事案は、漫画をターゲットとした海賊版サイトだけではなく、映画、アニメなどを対象としたものもあり、被害の範囲は多岐にわたっています。当社は、権利侵害事案に対し、毅然とした姿勢で対処していく考えです。
今後とも、関係者、ユーザーの皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
KADOKAWA | オーバーロード ケロロ軍曹 賢者の孫 盾の勇者の成り上がり トリニティセブン 7人の魔書使い ヒナまつり 僕だけがいない街 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ |
集英社 | キングダム ONE PIECE |
小学館 | 黄金のラフ ~草太のスタンス~ カノジョは嘘を愛しすぎてる からくりサーカス ケンガンアシュラ 黄昏流星群 ドロヘドロ YAWARA! |
年月 | 事項 |
---|---|
2016年2月 | 「漫画村」開設 |
2018年3月 | 「漫画村」最盛期 |
2019年9月 | 「漫画村」運営者の逮捕 |
2021年6月 | 「漫画村」運営者の有罪判決 (懲役3年、罰金1000万円、追徴金6257万1336円) |
2022年7月 | 「漫画村」運営者に対する訴訟提起 |
2024年4月 | 本訴訟の判決言渡 |
https://www2.accsjp.or.jp/activities/2024/news158.php
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以上