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■内容紹介
屈指の名手たちが「自分が最も怖いと思う怪談」を綴る。
「これは、わたしが小学校の、高学年だった頃の話です」――少女が雑誌に寄稿した、ある家族を襲った不気味な怪異の記録。悪化していく一方の父の怪我、何者かに乗っ取られ不気味な笑い声をあげる妹。そして親類たちの死。霊能者“マツシタサヤ”によって怪異は鎮められ、記録は締めくくられる。だが、この投稿を皮切りに、マツシタサヤを巡る不可解な記録が世に溢れはじめ……(澤村伊智「サヤさん」)。
同窓会をきっかけに、故郷の実家に泊まることになった「私」。すでに実家には誰も住んでおらず、何も無い家に過ぎないはずなのに、「私」以外の何者かの気配が段々と濃くなっていく。居間にたたずむ邪悪な笑みをたたえた阿弥陀如来像、座敷の布団の中で蠢くモノ、そして――。忌まわしい記憶とともに、何かが迫る(三津田信三「何も無い家」)。
屈指のホラー小説の名手たちがそれぞれ真骨頂のテーマで「自分が最も怖いと思う怪談」をつづった最恐怪談集。
◆収録作
霊能者怪談――澤村伊智 「サヤさん」
実話系怪談――加門七海「貝田川」
異界系怪談――名梁和泉「燃頭のいた町」
時代劇怪談――菊地秀行「旅の武士」
民俗学怪談――霜島ケイ「魔々」
会社系怪談――福澤徹三「会社奇譚」
建物系怪談――三津田信三「何も無い家」
■編著者プロフィール
三津田信三(みつだ・しんぞう)
2001年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。10年『水魑の如き沈むもの』で第10回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『禍家』『凶宅』『魔邸』からなる「家シリーズ」、『どこの家にも怖いものはいる』にはじまる「幽霊屋敷」シリーズ、『黒面の狐』にはじまる「物理波矢多」シリーズ、『のぞきめ』『みみそぎ』『怪談のテープ起こし』『犯罪乱歩幻想』『逢魔宿り』『子狐たちの災園』『歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理』など多数。
■書誌情報
書名:七人怪談
編著:三津田信三
著者:加門七海、菊地秀行、澤村伊智、霜島ケイ、名梁和泉、福澤徹三
発売:2023年6月21日(水)※電子書籍同日配信
定価:1,980円(本体1,800円+税)
体裁:四六判並製 単行本
頁数:352頁
装幀:坂野公一
装画:奇烏
ISBN:978-4-04-112763-6
発行:株式会社KADOKAWA
初出:全編書き下ろし
KADOKAWAオフィシャル 書誌詳細ページ
https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001847/