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■気になるけれど分からない、現代アートを新しい視点から楽しむ展覧会
「現代アートは気になるけれど、よくわからない……」。そう思っているのはあなただけではありません。そしてその思いから出発して、日本を代表する現代アートコレクションを作った人がいます。
それは現代アートとまったく縁のなかった昭和のビジネスマン、田口弘氏。彼がいかに現代アートに出会い、引き込まれていったのか。本展覧会は、アートとの出会いで経験した驚きや発見などを「タグチアートコレクション」(以下、タグコレ)および「ミスミコレクション」の作品を通して追体験ができます。
作品をコレクションしていくのは「スキ!」という思いからだけではなく、さまざまな理由があります。そして、実際に作品を買うときのワクワク、ドキドキ感はコレクターの醍醐味です。そのようなコレクションの舞台裏も紹介します。
コレクターは十人十色。買い集めた作品には、それぞれのコレクターのカラーが色濃く反映されます。いま、コレクションの運営は田口弘氏から娘の美和氏へと引き継がれ、そのカラーも少しずつ変化しています。タグコレを通して、私たちはアートの世界の変化やその幅広さを感じることができるはずです。
タグコレは、コレクターが秘蔵する閉じたコレクションではありません。多くの人に見てもらいたいという考えを中心に持つ、開かれた現代アートコレクションです。本展はタグコレの作品を通して、「わからないなぁ」と現代アートを敬遠してきた人たちに、その距離を縮めてもらう展覧会です。同時にタグコレは世界の最先端の本格的なアートコレクションでもあり、既に現代アートのファンの方にはいつもとは違った角度から楽しんでいただける内容にもなっています。
●展示内容Episode 1. 未知との遭遇
田口弘氏と現代アートとの出会いは、まさに「未知との遭遇」。「現代アートはわからんね……」そんなことをつぶやきながら、アートに惹かれ集めた作品を紹介します。わからないからちょっと怖い。でも少しわかるとおもしろい。そんな出会いをみなさんにも味わってもらえたらと思います。
Episode 2. コレクションは広がる
「この作品、好き!」から始まったタグコレ。好きな作品のアート界での位置づけやバックグラウンドを知ることで、次に見るべき作品や作家が見えてきます。その手助けをしてくれる、コレクションが広がっていくうえで欠かせない重要な存在がアドバイザー。アドバイザーとの二人三脚でタグコレがどのように発展していったのかをご覧いただきます。
Episode 3. 作品を買うということ
お金さえあれば作品は買えると思っていませんか? 多くの人たちが欲しがる作品はお金があっても買えません。そして作家やギャラリーは、高く買ってくれることよりも、良いところに買ってもらいたい。それが作家の評価にもつながるからです。コレクション作品とあわせて、売り手優位のこの世界で良い作品を手に入れるための苦労話を紹介します。
Episode 4. アートは変わる、世代も変わる
アートは常に変化し続けています。今では多くの現代アートが、 貧困や差別、暴力など社会の様々な課題をテーマとしています。タグコレは、父から娘にバトンタッチされ、その内容を少しずつ変化させてきました。それは同時に、アートの世界の変化を映し出してもいるのです。
Episode 5. 作品はみんなのもの
アートコレクションの歴史は、権力者や富裕層が自分の楽しみや自己顕示のために作品を集めたことから始まりますが、タグコレは違います。いろいろな美術館に作品を貸し出したり、学校の体育館で展覧会を行ったり、作品のカードゲームを作ってみたりといった、現代アートを見てほしい、楽しんでほしい、それがタグコレ。見ているみなさんが主役なのです。
●タグチアートコレクション(タグコレ)とは
タグチアートコレクションは、ミスミグループ創業者の田口弘氏が集めた世界各地の現代アート作品約650点(2022年10月末時点)からなるアートコレクションです。田口氏はミスミの社長在職時にアメリカン・ポップアートを中心とした「ミスミコレクション」を築き、現代アートの企業コレクションとして我が国における先駆けとなりました。
その後に開始した個人コレクションでは、世界各国あるいは日本国内にも対象を広げ、立体・写真・映像など、素材・形態も幅広く収集しています。2013年より長女の田口美和氏が運営に参画し、展覧会の開催とコレクションの拡充に努めています。
●出品予定作家
会田誠、カラ・ウォーカー、アンディ・ウォーホル、オスジェメオス、加藤泉、グレゴリー・クルードソン、小泉明郎、デイヴィッド・サーレ、さわひらき、ラキブ・ショウ、インカ・ショニバレCBE、スーパーフレックス、田名網敬一、ミカリーン・トーマス、奈良美智、名和晃平、西野達、ピーター・ハリー、潘逸舟、ウラ・フォン・ブランデンブルク、キース・ヘリング、デイヴィッド・ホックニー、ライアン・マクギネス、テレサ・マルゴレス、アド・ミノリーティ、宮島達男、ヴィック・ムニーズ、ザネレ・ムホリ、オスカー・ムリーリョ、森村泰昌、ロイ・リキテンスタイン、トーマス・ルフ、ケヒンディ・ワイリー、渡辺豪(五十音順)
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【展覧会概要】
展覧会タイトル:タグコレ 現代アートはわからんね
英語タイトル:TAGUKORE: Dunno A Thing About Art (But I Like It)
会期:2023年2月4日(土)~5月7日(日)
会場:角川武蔵野ミュージアム1階 グランドギャラリー
主催:角川武蔵野ミュージアム(公益財団法人 角川文化振興財団)
企画協力:タグチ現代芸術基金、アーツプラス現代芸術研究所、アート・オフィス・シオバラ、株式会社ミスミグループ本社
開館時間:日~木10:00~18:00/金・土 10:00~21:00 最終入館:閉館の30分前
休館日:第1・3・5火曜日
チケット価格(税込):
●オンライン購入(https://tix.kadcul.com/)
一般(大学生以上):1,800円/中高生:1,300円/保護者同伴の小学生・未就学児:無料
●当日窓口購入
一般(大学生以上):2,000円/中高生:1,500円/保護者同伴の小学生・未就学児:無料
*保護者1名につき小学生2名まで無料でご入場いただけます。
お問い合わせ先:角川武蔵野ミュージアム(〒359-0023 埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン内)
TEL:0570-017-396(受付時間:10:00-17:00)
展覧会公式サイト: https://kadcul.com/event/104
*休館日、開館時間は変更となる場合があります。最新情報は公式ウェブサイトでご確認ください。
*「1DAY パスポート」チケットなどでも本展覧会をご覧いただけます。詳細は公式ウェブサイトでご確認ください。
*展示替えなどにより、日程によっては一部施設に入場できない場合がございます。
*展示内容が変更、または中止になる場合がございます。予めご了承ください。
*本展は会場内が非常に暗くなっております。足元には十分にご注意いただきますよう、お願い申し上げます。
©角川武蔵野ミュージアム
■「角川武蔵野ミュージアム」について
図書館、美術館、博物館が融合した文化複合施設。
館長の松岡正剛氏が世界を読み解く9つの文脈に沿って独自の配架をした「ブックストリート」、博物学者の荒俣宏氏が監修する「荒俣ワンダー秘宝館」、「本と遊び、本と交わる」をテーマにした「本棚劇場」、これら「エディットタウン」は当館のメインエリアです。本棚劇場では、360度を取り囲む高さ8mの巨大本棚にプロジェクションマッピングが映し出されます。
また、マンガや多数の出版社のライトノベルが並ぶ「マンガ・ラノベ図書館」や、企画展が開催される「グランドギャラリー」など、松岡館長が提唱する「想像力とアニマに遊ぶミュージアム」として、様々な「まぜまぜ」を提供します。
建築デザイン監修は隈研吾氏、アート部門ディレクターは神野真吾氏。
公式サイト:https://kadcul.com/
Twitter:https://twitter.com/Kadokawa_Museum
Instagram:https://www.instagram.com/kadokawa_culture_museum
Facebook:https://www.facebook.com/kadokawaculturemuseum
一般の方からのお問い合わせ:0570-018-396(10:00-17:00)
©角川武蔵野ミュージアム
■角川文化振興財団について
角川文化振興財団は「わが国の文化の振興に寄与する」という財団の設立目的実現のために、文芸の成果に対する授賞、文芸に関する出版、文芸の研究や著述の刊行への助成、映画芸術振興に関する助成、また文芸・映画資料の収集・保存・展示等、様々な事業を行っております。
公式サイト:https://www.kadokawa-zaidan.or.jp/