株式会社KADOKAWAは、2022年5月9日(月)に発売した
『戦国武将、虚像と実像』(著:呉座勇一、角川新書)の発売一週間での重版を決定しました。刊行直後から大きな反響があり、たちまち総製作3万部となりました。5月27日(金)19時からは刊行記念セミナーも行います。
本書は、誰もが知っている有名武将のイメージの変遷から、日本人の歴史認識の変化と特徴までも明らかにした画期的論考です。「俗流歴史本」(いわゆるトンデモ本)の起源(元ネタ)を暴くだけでなく、「大衆的歴史観」はいかに変化してきたか、時代ごとの価値観に日本人の歴史認識はどう左右されてきたかを詳らかにしています(ちなみに、戦国時代に関しては、司馬遼太郎は徳富蘇峰を相当ネタ元にしています)。
歴史上で有名な“陰謀”をたどりつつ、“陰謀論”の誤りを最新学説で徹底論破し、11万部を超えた『陰謀の日本中世史』(角川新書)の問題意識を更に発展させ、ファクトチェックを超え、「俗流歴史本」の根本に何があるかを解き明かす作品です。
14日(土)に朝日新聞に本書の広告を掲載、全国の書店からの注文数も伸びています。
KADOKAWA発の文芸情報サイト「カドブン」(
https://kadobun.jp)で読めます!
1.本文試し読み(第一章第一節)
https://kadobun.jp/serialstory/sengoku-kyojitsu/
2.書評 評者:安田 峰俊氏(ルポライター)
https://kadobun.jp/reviews/entry-45834.html
他、書籍に関する情報はこちらから↓
https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000583/
新著『戦国武将、虚像と実像』では、その一章を真田信繁(幸村)に割きました。私たちにとっては意外なことに、信繁は軍師ではなく現場指揮官レベルだったことを明らかにしています。「軍師」「参謀」という言葉はそもそも戦国時代には存在しませんでした。
「軍師」とされている人たちは、実際はどういう人たちだったのでしょうか? 何をしていたのでしょうか? なぜ「軍師」と我々は思っていったのでしょうか? 新著では武田信玄を取り上げることができませんでした。そこで、今回は信玄の軍師とされてきた山本勘助をとりあげ、その虚像と実像から、歴史を見つめなおします。
2022/5/27(金) 19:00~21:00会場受講は角川第1本社ビル・2Fホール(東京・飯田橋)
オンライン受講もあり。詳細は下記申し込みページをご覧ください。https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0194y2e1cna21.html
【内容紹介】
■光秀=「温厚な常識人」は一冊のベストセラーがつくった。
■油売りでも革新者でもなかった道三
■信長は将軍も天皇も尊重していた
■秀吉の評価ポイントは勤王と海外進出
■江戸時代にも三成肯定論はあった
■司馬遼太郎の家康論は徳富蘇峰の受け売り!?
■歴史小説・ドラマの源流は“蘇峰史観”にあり! etc.
織田信長は革命児、豊臣秀吉は人たらしで徳川家康は狸親父。明智光秀は常識人で、斎藤道三は革新者、石田三成は君側の奸で、真田信繁は名軍師。
このようなイメージは、わずか数十年前にできたものが実は多い。実は信長は戦前まで人気はなく、明智光秀が常識人という理解もなかったのです。江戸、明治、大正、昭和、時代毎に彼らの人物像と評価は変化していました。
最新研究による実像に加え、虚像の変遷から日本人の歴史認識の特徴まで解析した画期的論考。
【書誌情報】書名:戦国武将、虚像と実像
著者名:呉座勇一
発売日:2022年5月9日(月)※発売中
定価: 1,034円(本体940円+税)
ISBN:9784040824000
角川新書
発行:株式会社KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000583/【著者略歴】呉座勇一(ござ・ゆういち)
1980年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専攻は日本中世史。現在、信州大学特任助教。2014年、『戦争の日本中世史』(新潮選書)で第12回角川財団学芸賞受賞。『応仁の乱』(中公新書)は48万部突破のベストセラーとなった。『陰謀の日本中世史』(角川新書)で新書大賞2019第3位受賞。他著書に『頼朝と義時』(講談社現代新書)、『日本中世への招待』(朝日新書)、『一揆の原理』(ちくま学芸文庫)、『日本中世の領主一揆』(思文閣出版)がある。