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株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は、重松清さんの最新単行本『かぞえきれない星の、その次の星』を2021年9月17日(金)に発売しました。
11の小さな物語が収録された短篇集である本作。感染症が広がり休校がつづく春の夜の不思議な出来事、離れて暮らしオンラインで会話する父と幼い娘が迎えた七夕の夜、母と二人暮らしのミックスルーツの少女――。今の時代を生きる読者に響く物語が詰まった、今こそ、今だから読んでほしい「さみしさと希望」の作品集です。
★作品情報ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322011000446/
刊行にあたり、著者から下記のコメントが寄せられました。
現実にはありえない話だけど、 2021年を生きる10代の自分に届けたくて、 この本を書きました。 ――重松 清 |
重松清さんは1991年に作家デビュー、2021年は30周年にあたります。第一線でずっと物語を紡いできた著者の最新作にぜひご注目ください!
かぞえきれないものを、ときどき見たほうがいい。
ぼくたちは皆、また間違えてしまうかもしれないから――
【収録作品】
●「こいのぼりのナイショの仕事」
感染症がひろがり休校になってしまった春、子どもたちのためにこいのぼりが企んだのは……。
●「ともしび」
昔むかし、いくさに敗れた人たちを迎えた村は、今は「きみたち」――自分の居場所をなくした子どもたちを、迎える村になった。
●「天の川の両岸」
感染症流行で、大切な相手であればあるほど会えない日々。パパは毎日、画面越しの娘と会話する。
●「送り火のあとで」
亡くなった母を迎えるお盆、今年は新しい「ママ」がいる。ぼくと姉の揺らぐ気持ちは……。
●「コスモス」
ミックスルーツのリナはお母さんと二人暮らし。友達からは、「日本人っぽい」とも「日本人離れ」とも言われて――。
●「原っぱに汽車が停まる夜」
原っぱで遊ぶ、大勢の子どもたち。夜だけ現れるこの不思議な場所に来る子たちには、「影」がない。
●「かえる神社の年越し」
なかったことにしたいこの一年の切ない願いを託されて、神社の「かえる」たちは年を越す。
●「花一輪」
鬼退治のため村に逗留中の桃太郎の一行。なかなか動かない彼の狙いとは……。
●「ウメさんの初恋」
もう先が長くないというひいおばあちゃんのウメさん。彼女のおひなさまと戦争の話を聞いた私は……。
●「こいのぼりのサイショの仕事」
新しい春もウイルスは猛威をふるっている。おとなだけの「ナイショの仕事」ができない僕たちだって、できることをしたいんだ。
●「かぞえきれない星の、その次の星」
気がつくと、「ぼく」は夜の砂漠にいた。星空の下、出会った「おじさん」と話したのは……。物語と世界の真実を示す、最後の一篇。
雑誌「小説 野性時代」掲載作に書き下ろしを加えた、全11篇
【書誌情報】
作品名:かぞえきれない星の、その次の星
著者名:重松 清
発売日:2021年9月17日(金)※電子版同日配信
定 価:1,870円(本体1,700円+税)
頁 数:352頁
装 画: 秋山 花
装 丁: 池田進吾・千葉優花子(next door design)
体 裁:四六版上製 単行本
ISBN:9784041111741
発 行:株式会社KADOKAWA
初 出:「小説 野性時代」2020年11月号~2021年1月号、2021年3月号~5月号、2021年7月号~8月号、「こいのぼりのサイショの仕事」書き下ろし
重松 清(しげまつ きよし)
1963年、岡山県生まれ。出版社勤務を経て執筆活動に入る。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞、14年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞を受賞。話題作を次々に刊行する傍ら、ルポルタージュやインタビューなども手がける。『定年ゴジラ』『流星ワゴン』『疾走』『きよしこ』『その日のまえに』『きみの友だち』『ステップ』『みぞれ』『とんび』『ファミレス』『赤ヘル1975』『どんまい』『木曜日の子ども』『きみの町で』『ひこばえ』『ルビィ』『ハレルヤ!』『めだか、太平洋を往け』など著書多数。