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〈第41回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞〉選考結果のお知らせ

2021年4月26日(月)、午後3時よりリモートにて第41回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞(主催=株式会社KADOKAWA)の選考会が行われました。応募総数538作品の中から最終選考に残った4作品のうち、選考委員の審査により下記のように決定いたしました。
【​公式サイト】https://awards.kadobun.jp/yokomizo/
  • 第41回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞
【大賞】(正賞 金田一耕助像 副賞 賞金500万円)
『虚魚』新名智(にいな さとし) 

【読者賞】(正賞、副賞ともになし)
『デジタル的蝉式リセット』秋津朗(あきつ ろう) 
※一般から選ばれたモニター審査員により最も多く支持された作品に与えられます。
 
  • 選考委員 綾辻行人、有栖川有栖、黒川博行、辻村深月、道尾秀介(敬称略、左より50音順)

※選考委員近影  撮影/ホンゴユウジ (有栖川氏を除く)※選考委員近影  撮影/ホンゴユウジ (有栖川氏を除く)

選評は「小説 野性時代」7月号(6月25日配信)に掲載する予定です。また、受賞作は、株式会社KADOKAWAより2021年10月末に刊行する予定です(大賞は単行本として、読者賞の刊行形態は未定です)。
 
  • 横溝正史ミステリ&ホラー大賞について
株式会社KADOKAWAの新人文学賞として、ともに四半世紀以上の歴史を持つ「横溝正史ミステリ大賞(第38回まで)」と「日本ホラー小説大賞(第25回まで)」。この2つを統合し、ミステリとホラーの2大ジャンルを対象とした新たな新人文学賞として2018年2月に創設しました。(※横溝正史ミステリ大賞の回数を通算し、第39回からといたしました。)
50余年にわたり推理・探偵小説を精力的に執筆し続け、また怪奇・ホラー小説にも親和性が高い横溝正史氏の名を冠し、エンタテインメント性にあふれた、新たなミステリ小説またはホラー小説を募集します。
●対象:広義のミステリ小説、又は、広義のホラー小説。年齢・プロアマは不問。ただし未発表の作品に限る。
●規定:データ原稿は、40字×40行で50枚以上175枚以内。手書き原稿は、400字詰め原稿用紙200枚以上700枚以内。
 
  • 第41回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞梗概
【大賞】
『虚魚』(そらざかな)

怪談師の丹野美咲は、体験した人が死んでしまう怪談ばかりを集めている。その怪談を使って、両親を事故死させた男に復習しようとしているのだ。美咲の同居人のカナちゃんはかつて自殺志願者だったが、三咲と出会い怪談探しを手伝うようになった。ある日、カナちゃんから「釣り上げた人は死んでしまう魚がいる」という怪談を聞いた三咲は、その怪談の真偽を調べることにする。そのなかで、実はカナちゃんが、三咲が以前から怪談ライブで語っていた怪談の関係者であることを知る。その怪談のせいで、祟りで親友が犠牲になったと悔やんでいたカナちゃんは、祟りのせいで親友を失ったのではないことを証明するため、呪いや祟りを自分の体で試し、何も起こらないことを確かめようとしていたのだった。カナちゃんのためにこの怪談を追いかける決心をした三咲は、ついにすべての発端と思われる事件までたどり着くが、そこで待ち受けていたのは――。

著者略歴:新名智(にいな さとし)※ペンネーム
1992年4月29日生まれ。28歳。男性。長野県上伊那郡辰野町出身。東京都あきる野市在住。早稲田大学大学院文学研究科修士修了。現在、会社員。

【読者賞】
『デジタル的蝉式リセット』

不動産会社に勤める川島孝之は、社長から後継者として期待される優秀な社員だったが、ある時から孝之の周辺で関係者の失踪が相次ぐようになる。舞台は変わりその数年前、ひとりの青年が同居していた女性とその子供たちを殺害し失踪した。殺された女性の弟・相川譲治は、姉が同居の男とともに連絡が取れなくなっていることを知り調査をはじめる。譲治は、この同居の男がIT企業に務める田代という社員で、大槻製材所に勤めていた高見という男と同一人物であると突き止める。大槻製材所でも、2年前から従業員全員が音信不通となっていた。この男はニンベンというデジタルデータ偽装集団から個人情報を買い取り、別人になりすましているらしい。そして自分の我慢の「閾値」を超えると、関係者全員を殺害することで人生をリセットし、新しい人生を送っていたのだった。そして良好な人間関係を築いていたはずの「川島孝之」も突然失踪するが・・・・・・。

著者略歴:秋津朗(あきつ ろう) ※ペンネーム
1960年4月25日生まれ。61歳。男性。兵庫県神戸市兵庫区出身、同在住。大学卒業後IT企業に就職。 現在、嘱託として同社勤務。
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