ジャンルにもカテゴリーにも縛られず、
新しい概念をカタチにできる場所。
一度好きになると、とことんまで愛し尽くすタイプでした。学生時代から、「これは!」という作品に出会えるとその舞台を巡って聖地巡礼をしたり、裏設定本を買ったり。あらゆる手を尽くして作品の世界観を楽しんでいましたね。特に聖地巡礼は、作品の世界と現実世界との境界がなくなっていく感覚が気持ちよかった。作品の中に自分が溶け込んでいくのがわかりました。そんな日々を過ごしているうち、私もこんな新しいコンテンツをつくりたいと思うようになっていました。だから就活は、エンタメ・コンテンツ関連中心。いくつかの会社を見て回りましたが、私のやりたいことができそうだったのがKADOKAWAでした。ESの質問項目を見ても、面接を受けていても、「本だけ」、「アニメだけ」といった具合に特定のカテゴリーに縛られるような印象が皆無だったのです。「ここなら日常と非日常を混じり合わせたような、まだこの世の中にない新しい楽しさをつくりだすことに挑戦できる」と確信できました。
KADOKAWAだからこそできる、
新しいコトビジネスを。
そんな私が配属されたのが、レクリエーション事業局タウンビジネス部。ポップカルチャーの発信拠点として誕生した「ところざわサクラタウン」を主な舞台に、新しいビジネスをカタチにしていく部署です。KADOKAWAとしても新設部署で、前例や慣習など一切ない環境。フォーマットに則ってやる仕事もなく、すべてゼロから発想し、形づくっていくことが求められます。具体的には、サクラタウン内のテナント店舗とのコラボ企画立案、KADOKAWAの直営店舗である『角川食堂』とのコラボ企画立案、サクラタウン内で開催されるイベントの企画運営などを担っています。また、私の担当ではありませんが、サクラタウン内にある『EJアニメホテル』の特別企画の運営もレクリエーション事業局が担っています。ゴッホの世界に入り込めるコラボ宿泊プランの企画立案も、部内の先輩が担いました。
コトビジネスは、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚のすべてを使って楽しめるコンテンツです。だからこそ、どこより新しい楽しさを追求できる環境にあるのかもしれません。私はここで、小説でも漫画でもアニメでも味わえない、5感をフルに活かした新しいエンタメ体験を探求中。自分自身がエンドユーザーとしてコンテンツを楽しみ続けていることも活かしながら、ファン目線を大切にした企画を生み出せたらと思っています。
1年目から、
まだ誰もやっていないことを。
まったく新しいエンタメ体験。その兆しが見えた仕事に、今年チャレンジできました。「物語を食べる。」というコンセプトの『角川食堂』と小説投稿サイト『カクヨム』とのコラボです。『カクヨム』でグルメ小説コンテストを開催し、受賞作は角川食堂で実際にメニュー化。作品も小冊子にして、注文いただいたお客様にプレゼントする、まさに「読んでから食べるか、食べてから読むか」という企画でした。このアイデアを思いついたのは、入社1年目の夏。上長にプレゼンすると「いいね、やろう!」と二つ返事をもらえました。新人がまだ誰もやったことのない企画を出しても、GOサインが出る。それがKADOKAWAです。ただ、アイデアをカタチにしていく過程は、悪戦苦闘の連続。産みの苦しみを思いきり味わいました。それでも、他部署の皆さんも含め多くの協力をもらいながら、新しい挑戦は現実となりました。メニュー提供の初日。冊子を手にしながら、笑顔で食事をされているお客様の顔を見たら、すべての苦労が吹き飛びました。「好きなことを仕事にするってこういうことか!」と感じたのを覚えています。
就職活動をしている皆さんの多くは、KADOKAWAがこんなビジネスをしていることをきっと知らないと思います。でも、間違いなくここは新しいことができる場所です。誰もやっていないことにトライして、自分たちの手で前例をつくっていくのは、大変だけどすごく面白い。私はここで、まだ誰も体験したことのない新しいエンタメのカタチをつくりだしていきたいと思っています。
※記事内容は、取材当時(2022年11月)のものです。
WORKS 担当案件
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『物語を食べる』
角川食堂×カクヨムのコラボ企画。小説投稿サイト『カクヨム』にてグルメ小説コンテストを開催。受賞作に登場する料理をモチーフに、角川食堂のシェフが実際にメニュー化。受賞作をまとめた小冊子とともに、訪れるゲストに提供された。
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『いせかる食堂(角川食堂)』
EJアニメミュージアムで開催された「異世界みゅーじあむ」とのコラボ企画。アニメ『異世界かるてっと』の世界観に浸れる内装とメニューが提供され、異世界ファンのハートを掴んだ。笹谷が入社早々に企画立案を任された仕事でもある。