社会学者の宮台真司さん、ライターのジョー横溝さん、そしてラッパーのダースレイダーさんが、政治・経済・司法・国際情勢から、映画・音楽・芸能、サブカルにいたるまで様々なジャンルを、多様な観点と角度から徹底的に掘り下げるニコニコチャンネル「深掘TV」。
そんな「深掘TV」が10月7日(日)、番組ゲストに清春さんと、一般社団法人WITH ALS代表・武藤将胤さんを迎える「清春&WITH ALS代表・武藤将胤が生出演! 『ALSと共に生きることの壁、そして目指すべきボーダレスな社会とは?』」を放送しました。
難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)との向き合い方や、その支援の必要性と重要性。さらには「死」との向き合い方やボーダレス社会へ向けた課題など深いテーマについて語り合われました。
┃ALS患者を支援するテクノロジー合成音声技術に驚愕!?
筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病そしてボーダレスな社会について考える今回の深掘TVは、社会学者の宮台真司さん、ライターのジョー横溝さん、ラッパーのダースレイダーさん、そしてALS患者支援を行っているロックミュージシャン清春さんが、ALSと生きる武藤将胤さんを迎えての番組スタートとなります。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病と生きる武藤将胤さんは、視線での文字入力を行い、それを過去に録音していた自身の声をもとにした合成音声で発音するというテクノロジーを駆使した参加方法となり、その技術の進歩や音声の聞き取りやすさにはスタジオだけでなく視聴者からも「凄いですね!」「聞き取りやすい!」「スムーズに聞こえますね」と驚きの声が広がります。
そして武藤さんからALSに対する視聴者アンケートが行われると、結果は以下のようになりました。
「ALSという病気を聞いたことがある人はいますか?」
はい 96.3%
いいえ 3.7%
「また知ったきっかけは何ですか?」
アイスバケツチャレンジ 11.5%
漫画・宇宙兄弟 7.4%
身近にALS患者がいる 4.1%
この夏のALS患者嘱託殺人事件 5.7%
その他 71.3%
「寄付などのALS支援をしたことがある人はいますか?
はい 27.7%
いいえ 72.3%
┃難病、宣告されたときの心境や向き合い方とは!?
清春さんは過去に大阪へライブ遠征した際、知り合ったアパレル店員より「ALSかもしれない」との告白を受け、詳しい検査の結果、その人物がALSであることがわかるという経緯から、「なにか自分に出来ることがあったら言ってね」という思いに至ったのが、ALS患者支援という活動の出発点であることを語ります。
また、清春さんはALS患者支援という活動の中で、武藤さんに対し“同じALSと生きる人々へ向けたメッセージ”をお願いしたことが2人の出会いというエピソードも語り、これまでオンラインでの交流が主軸だったため、清春さんは「やっとお会いできた」とこの日の放送を喜びました。
ジョー横溝さんより「ALSになった時のお気持ちはどうだったんですか?」との質問が飛ぶと、武藤さんは「僕自身ALSを発症して約7年が経ちました。改めてALSとはどんな病気であるか僕からお話させてください。体を動かす神経が老化し徐々に全身が動かなくなっていく難病です。しかし、意識や五感、思考は正常なままです。平均寿命は発症から3~5年といわれており、世界で35万人、日本では約1万人の仲間がいます。ALSによって手足を動かす自由も、発言する自由も、最終的には呼吸する自由も奪われていきます。そして延命のための人工呼吸器の装着が必要となります。きわめて進行が速いですが、現在有効な治療法は確立されていません。宣告を受けた時は“ここで人生が終わりなのか”と激しく落ち込みました。でも、周囲の仲間や家族を心配させたくないという思いから必死の強がりで前を向いたことを今でも覚えています」と語りました。
続けて武藤さんは、「ALSを発病してからは、人はだれしも有限の時間の中を生きているということ、残りの時間をどう生きるかを日々突き付けられているような気がしました。だからこそ、くよくよネガティブに時間を使っていられないので、ALSを宣告された病院の帰り道にALSの未来、社会を明るくするアイデアを形にし続けることに残りの時間を使うと決めて走り続けています。ALSになって昨日まで出来ていたことが今日できないという恐怖との闘いがはじまり、苦難の連続でしたが、支えてくれる奥さんや仲間、介護ヘルパーのみんなのおかげで活動が続けられていることに心から感謝しています」と語ったため、33歳で脳梗塞に倒れ左目を失明し、40歳で余命5年を宣告された経験のあるダースレイダーさんも「With病気になったんだから、治すとか戻るという考え方じゃなくて、その状態でやれることってなんだろうという考え方になれた。そういった意味では病気のおかげで出来るようになったこともある」と続きました。
┃病気や死との向き合い方!ボーダレス社会の心構えとは!?
宮台真司さんより、過去に制度の甘いエイズ検査キットを使用した結果、陽性反応がでてしまったことがあり、精密検査の結果を待つ約2週間の時間に「死」と向き合うことで、失いかけていた感情が蘇ったこと、最終的には「愛」であるという思いに至ったことが語られます。
この言葉に清春さんも「死」との向き合い方について「ALS患者さんも寄せては返す波のように揺れている。覚悟が出来ている自分、受け入れられませんという自分」と語ると、ダースレイダーさんも「ALSという病気であれば、患者の人がみんな同じ経験をして、同じ感情を抱いて、みんな同じ行動をするって思いがちなんですけど、ここにいるみんなも違う。だから“こういうことしてあげなきゃ”ということも一本化が難しい。武藤さんはこうだし、僕はこう」と一人一人に寄り添うことの重要性を語りました。
番組はこのあともボーダレス社会の在り方についての深掘が続く密度の濃いトークが盛り上がり、視聴者も大満足の放送内容となりました。
宮台真司さん、ジョー横溝さん、ダースレイダーさん、清春さん、武藤将胤さんが展開する、深く熱いトーク。そして今回ご紹介しきれなかったトーク内容も必見なので、是非この機会に「深掘TV」へご入会してみてはいかがでしょう。
【放送概要】
番組名 :清春&WITH ALS代表・武藤将胤が生出演! 『ALSと共に生きることの壁、そして目指すべきボーダレスな社会とは?』
■2020年10月7日(水)21:30~23:50
URL:
https://bit.ly/35jUm3n
宮台真司、ジョー横溝、ダースレイダー、清春、武藤将胤(一般社団法人WITH ALS代表)
【深掘TV】
Twitterフォロワー数・13万人を保有する社会学者、超辛口の宮台真司と、数多くのロックミュージシャンとも交友を持ち、ニコ生「ジョー横溝チャンネル」のMCや、インターFM897にてDJも務める、超甘口のジョー横溝が、政治・経済・司法・国際情勢から、映画・音楽・芸能、サブカル、18禁にいたるまで様々なジャンルのテーマに、多様な観点、角度から徹底的に切り込み掘り下げる番組です。今の社会状況をどう捉え見通したら良いのか?その数々の問題に対して、不毛な対立討論ではなく、テーマに精通したもの同士でとことん深掘トークを展開します。そこから見えてくる真実と真相と、更に新たな提言を、わかりやすく視聴者にお伝えします。
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https://bit.ly/3kwbYzH
月額:330円
【ニコニコチャンネル概要】
「ニコニコチャンネル」は、企業・団体が動画・生放送・記事・ブログなどを配信ができるプラットフォームとして2008年にサービスを開始。2013年12月からは企業・団体だけでなく一般ユーザーも対象となる「ユーザーチャンネル」を開始。現在、開設されている8,660チャンネルのうち、有料チャンネルは1,423chで、国内最大級のサブスクリプション型“ファンコミュニティプラットフォーム”として成長を続けています。※チャンネル数は2019年3月末時点
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https://bit.ly/2TawCJz