平山氏は2016年放送のNHK大河ドラマ「真田丸」に続き、2023年放送のNHK大河ドラマ「どうする家康」の時代考証も担当。その準備過程で積み上げた、調査研究や検討の成果を細大漏らさず反映した決定版となっています。
史料博捜に裏付けられた深い洞察と新たな知見、事績の点と点を一本の「歴史」として叙述する手腕は必見。「信玄にやられ続けた家康」という見方を覆し、新たなる歴史像を提示します。
「本書を執筆して思ったのは、巷間いわれるほど、徳川家康は武田信玄にやられっぱなしではなかったということだ。むしろ、家康は信玄が窮地に立たされていることにつけ込み、大いにごね、難詰し、武田の非を鳴らして自らに都合のよい情勢を作り出すことに成功している。これは、私にとっても意外であった」 (「あとがき」より)
はしがき
第一章 松平元康と武田信玄
一、松平元康の自立
二、武田信玄、家康を狙う
三、家康、信玄、それぞれの蹉跌
第二章 今川氏攻略に向けた動き
一、今川氏真、武田信玄と訣別を決意
二、家康と信玄の蜜月
第三章 家康と信玄、今川攻めへ
一、今川領国への侵攻始まる
二、家康と信玄の不協和音
第四章 不気味な静けさ
一、家康と信玄、それぞれの苦闘
二、家康、信玄と訣別
三、信玄、織田・徳川打倒へ舵を切る
第五章 徳川家康、生涯最大の危機
一、武田信玄、牙を剝く
二、三方原合戦
三、信玄、家康の本国三河へ
四、信玄の死と家康
むすびにかえて――両者間の敵視、同盟、敵対、戦争がもたらしたもの
参考文献一覧
あとがき
平山 優(ひらやま ゆう)
1964年東京都生まれ。立教大学大学院文学研究科博士前期課程史学専攻(日本史)修了。専攻は日本中世史。山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編さん室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹を経て、山梨県立中央高等学校教諭。2016年放送のNHK大河ドラマ「真田丸」、2023年放送のNHK大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を担当。著書に『真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実』『武田氏滅亡』『戦国大名と国衆』(角川選書)、『天正壬午の乱 増補改訂版』(戎光祥出版)、『長篠合戦と武田勝頼』(吉川弘文館)、『戦国の忍び』(角川新書)、『真田三代』(PHP新書)などがある。
書名: 徳川家康と武田信玄
著者:平山 優
発行:株式会社KADOKAWA
定価: 1,980円(本体1,800円+税)
発売日:2022年12月24日(木) ※電子書籍同日配信
形態:角川選書(四六判並製)、352頁
帯写真撮影:畠中和久
ISBN:9784047037120
https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001144/https://www.amazon.co.jp/dp/4047037125
戦国史研究の未踏峰を拓く大著!
書名: 武田氏滅亡
発行:株式会社KADOKAWA
定価: 3,080円(本体2,800円+税)
発売日:2017年2月24日
形態:角川選書(四六判並製)、752頁
ISBN:9784047035881
https://www.kadokawa.co.jp/product/321601000712/https://www.amazon.co.jp/gp/product/4047035882