彩瀬まる『川のほとりで羽化するぼくら』KADOKAWA
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:夏野剛)は、
しなやかな強さとたしかな希望をあわせ持つ作品で多くの読者を魅了している作家・彩瀬まるさんの最新小説『川のほとりで羽化するぼくら』を2021年8月30日(月)に発売しました。
短篇集である本作は、性別、年代等によるさまざまな「らしさ」を社会から求められがんじがらめになる中、登場人物たちがそれぞれの方法で息苦しさを乗り越え、先へと進んでゆく姿に勇気をもらえる作品です。
★作品情報ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322103000630/
今幅広い世代から注目される作家の最新作にぜひご注目ください!
- 全国の書店員さんから熱い応援&絶賛コメント続々!(一部抜粋してお届けします)
●「らしさ」とか「だから」とかいう言葉に私達はどれくらい悔しい思いをしてきただろう。
かごの中の鳥達は飛び方を忘れていない。
――うさぎや作新学院前店 丸山由美子さん
●登場人物達のように
疑問を持ち葛藤し立ちすくみながらも、縛られずに解き放たれた向こうの世界へ自分も越えていけるだろうか。読みながらずっとそう考えていた。
――大盛堂書店 山本亮さん
●主人公たちが様々な見えないしがらみからふわっと抜け出すのを見て
救われる思いだった。自分の中の基準が誰かの物差しになってしまっているような時に、
何度でも読み返したい物語。
――六本松蔦屋書店 山田麻奈未さん
●変わることを恐れなくていい、また羽は生えるからと、
一歩を踏み出す力を与えてくれる本です。世界が変わりつつある今、
動き出すことに迷っている人におすすめしたいです。
――あおい書店富士店 鈴木裕里さん
私たちはきっと、どこへだって行ける。
息苦しい今を軽やかに越えゆく一歩を描いた、希望の物語。【各話あらすじ】●「わたれない」
仕事を辞め、慣れない育児に奮闘する暁彦は、“ママじゃない”ことに限界を感じていた。そんなとき拠り所になったのが、ある育児ブログだった。育児テクニックをそこから次々取り入れる暁彦だが、妻はそれがつらいと言い……。
★「小説 野性時代」公式note(https://yaseijidainote.kadobun.jp/)にて、試し読み公開中!https://yaseijidainote.kadobun.jp/m/mab06b98c2b04●「ながれゆく」
一年に一度だけゆるされた、恋人との逢瀬を心待ちにする織女・浅緋。育ての親を失い、天が定める罪と罰に縛られ続ける生活に疑問を抱いた彼女は、恋人の牛飼いに、ここから逃げようと口にする。
●「ゆれながら」
幼いころ母に手を引かれ故郷を捨てたユーリは、自由を求めて行動を起こした彼女に思いを馳せる。向こう岸の古い価値観から解放され、自分は新しい生活を謳歌している。そう思っていたが……。
●「ひかるほし」
長年妻として家庭を守ってきたタカは、ぴかぴか光る夫の勲章を眺めながらため息をつく。なぜ私には、少しのねぎらいも与えられないのだろう。私もこれが欲しい――ふと火の点いた欲望に、タカは胸騒ぎを覚える。
私たちに降りかかる「らしさ」の呪いを断ち切り、先へと進む勇気をくれる珠玉の四篇!【書誌情報】
作品名:川のほとりで羽化するぼくら
著者名:彩瀬まる
発売日:2021年8月30日(月)※電子版同日配信
定 価:1,650円(本体1,500円+税)
頁 数:200頁
装 丁:大久保伸子
装 画:植田 真
体 裁:四六版上製 単行本
ISBN:9784041115473
発 行:株式会社KADOKAWA
初 出:「わたれない」カドブンノベル 2020年1月号/「ながれゆく」小説 野性時代 2021年1月号/「ゆれながら」小説 野性時代 2021年3月号/「ひかるほし」小説 野性時代 2021年7月号
彩瀬まる(あやせ まる)
1986年、千葉県生まれ。2010年「花に眩む」で第9回「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。17年『くちなし』で第5回高校生直木賞を受賞。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』『骨を彩る』『朝が来るまでそばにいる』『不在』『まだ温かい鍋を抱いておやすみ』『草原のサーカス』等がある。