朝、起きたときから疲れを感じる、ついダラダラとしてしまう、好きだったことが楽しめなくなった、気が付くとため息をついている……。コロナによって急激に変わった日常生活になじめず、病気とまではいかないけれど、「うつうつ」した気持ちを抱えて体調を崩す人が増えています。本書は、新型コロナウイルスが一気に流行した時期に都内の救命救急センターで救急医を、今も産業医と救急医を兼務する医師がお伝えする「うつうつ」から抜け出す実践テクニック集。わかりやすく読みやすい。梅雨時の今、最も必要な実用書です。
<感情のクセ>
自分の今の気持ちを素直に受け止めていますか。感情に目をつぶるクセを直すだけで、気持ちはラクになります。
何かに怒っているのか、恐れているのか、悲しいのか、苦手なのか…。今の気持ちを紙に書きだしてみたり、ひとり言で口に出すだけで、「うつうつ」から抜ける糸口が見つかります。
<思考のクセ>
まじめな人ほど、無意識の怪獣が心に潜んでいます。「すべき思考」怪獣、「0か100か思考」怪獣、「マイナス化」怪獣、「心にフィルター」怪獣、「レッテル貼り」怪獣、「背負い込みすぎ」怪獣……etc.これら無意識の存在に気付くことで、自分の思考のクセを上手に手なずけることができます。
<体のクセ>
睡眠を意識しすぎて、無理していませんか? ステイホームでは生活のリズムが崩れがち。朝型か、夜型かは、ある程度は遺伝で決まっています。無理に朝型に変えるのは、下りエスカレーターを逆行して昇るようなもの。また、思うように寝付けない時には、いったんベッドから起きて、粘らないことがポイントです。自分のリズムを優先することで、心もラクになり、眠りやすくなります。
<行動のクセ>
休日も休んだ気がしないという人が増えています。そんなときは思い切ってパジャマに着替えて過ごしてみる、だらだらスマホをやめてみると、行動のモードが切り替わってリラックスしやすくなります。
さらに、趣味じゃなくてもいいので、“好き”や“推し”を見つけてみましょう。
昔、好きだったこと、ちょっと気になることなど、「不要不急」の“推し”があると
「うつうつ」からの抜け道が見つけやすくなります。
イラスト:すぎやまえみこ
石川陽平 いしかわ ようへい
医師。2007年東京慈恵会医科大学入学後、世界保健機関(WHO)ジュネーブ本部インターンなどの経験を経て、13年、聖路加国際病院に入職。14年度、聖路加国際病院ベストレジデント。19年、同病院救急部チーフレジデント。15年にMediplat(現メドピアグループ)の設立に参画。現在は、救急・心療内科で外来を行う一方、産業医としても活躍中。
発売日:6月24日
著者:石川 陽平
定価:1,540円
ISBN:978-4-04-897067-9
発行:株式会社KADOKAWA
KADOKAWAオフィシャルサイト書誌ページ
https://www.kadokawa.co.jp/product/322103001873/