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株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)は、寺地はるな氏の最新小説『声の在りか』を2021年5月24日(月)に発売します。
寺地はるな氏は、2014年『ビオレタ』で第 4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビューされてから精力的に執筆を続けており、『夜が暗いとは限らない』で第33回山本周五郎賞候補、『水を縫う』で第42回吉川英治文学新人賞候補作になるなど注目を集める作家のひとりです。寺地氏の作品では日常の延長線上にある葛藤やよろこびが描かれており、本作『声の在りか』でもその魅力はいかんなく発揮されています。日々の人間関係の中で「自分の考えをはなすこと」「誰かに思いを素直に伝えること」ができなくなってしまった、ひとりの女性の葛藤と成長があたたかに描かれています。
本作は「読書メーター」“読みたい本ランキング”単行本部門で週間1位(集計期間: 2021年3月31日 ~2021年4月6日)を獲得。さらに、発売前にお読みいただいた書店員さんからは、多くの共感の声をいただきました。
●同調圧力まみれのこの世界で、声にならない声を丁寧に掬い上げて編まれている。
世の中に対する静かなるレジスタンスとも言える短編集。
――くまざわ書店錦糸町店 阿久津武信さん
●私自身、心のうちをはっきりと言葉に出来ないし、そういう人はとても多いと思う。
「言葉にできない族」代表として寺地さんにはこれからもたくさん書き続けてほしい。
――啓林堂書店奈良店 松田弘美さん
●子どもの世界と大人の世界は鏡映しのようで声を上げるには遥かな勇気がいる。
読んだ人の数だけ勇気が増えていく、そんな物語だ。
――うさぎや矢板店 山田恵理子さん
●主人公の何気ない生活に自分の平凡な人生を重ね合わさずにはいられない。
自分では言葉にできないモヤモヤを小説にして伝えてくれたような気がしました。
――水嶋書房くずはモール店 井上恵さん
●私の為の小説かとおもいました。
数ある大好きな寺地作品の中で、No.1です!
――三洋堂書店新開橋店 山口智子さん
共感度1000%の本書、是非お手にとってみてください。
◆あらすじ
「こんなところにいたくない」パート帰りの希和が見つけたのは、息子の晴基とそっくりの字で書かれた切実なメッセージだった。本人に真意を問いただすことも、夫に相談することもできない希和は、様子を探るために晴基が勝手に出入りする民間学童『アフタースクール鐘』で働きはじめる。マイペースな経営者・要や子どもたちに振り回されながらも、希和はいつの間にか言いたいことを言えない、自分の考えを持たない人間になってしまっていたことに気付く。
周囲から求められるものでも、誰かからの受けうりでもない、自分自身の言葉を取り戻すためにひとりの女性が奮闘する、大人の成長小説!
◆書誌情報
作品名:声の在りか
著者名:寺地はるな
発売日:2021年5月24日(月)★電子書籍同日配信
定 価:1,760円(本体1,600円+税)
頁 数:224頁
装 丁:坂詰佳苗
装 画:松尾穂波
体 裁:四六判並製 単行本
ISBN:9784041110775
発 行:株式会社KADOKAWA
初 出:「カドブンノベル」いちご 2020年1月号/メロンソーダ 2020年4月号/マーブルチョコレート 2020年6月号/ウエハース 2020年8月号/トマトとりんご 2020年10月号/薄荷 2020年12月号
1977 年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014 年『ビオレタ』で第 4 回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。2020年に咲くやこの花賞を受賞。著書に『わたしの良い子』、『大人は泣かないと思っていた』、『正しい愛と理想の息子』、『夜が暗いとはかぎらない』、『架空の犬と嘘をつく猫』、『水を縫う』、『どうしてわたしはあの子じゃないの』などがある。