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【長崎県×角川文化振興財団】共同で行う国際文化交流プロジェクトを発表!

 日本の文化振興に寄与するための事業を手掛ける公益財団法人角川文化振興財団(理事長:角川歴彦)は、長崎県と共同で取り組む国際文化交流プロジェクト 「バチカンと日本 100年プロジェクト」を、2021年4月14日(水)11時より、中村法道知事、角川歴彦理事長の登壇のもと、長崎県庁特別会議室にて行われた記者会見で発表しました。
 また本会見には、カトリック長崎大司教区、高見三明大司教にも同席をいただくこととなりました。

左より中村法道知事、角川歴彦理事長、高見三明大司教左より中村法道知事、角川歴彦理事長、高見三明大司教

  • 「バチカンと日本 100年プロジェクト」長崎県で展開!
 400年以上の交流期間を通して、バチカン市国(教皇庁)には宣教師が書き送った文書や近代の外交関係資料など日本に関する数多くの文献が収められてきました。しかしいまだ十分な包括的な調査は行われておらず、研究の光が当てられていない史料も数多く存在します。両国の今後のさらなる友好に寄与することを願い、教皇庁文化評議会(Pontificium Consilium de Cultura)の後援のもと、協賛各社のご支援をいただき、バチカン使徒図書館やバチカン使徒文書館などに存在する日本関係文書の調査研究活動を中心とするプロジェクトを発足させました。2019年度から3年連続で文化庁の「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(イノベーション型プロジェクト)」にも採択されています。
 今後も調査研究の成果を発表する公開シンポジウムを開催するほか、関連する書籍の刊行、美術展の開催など、さまざまな事業を実施してまいります。
公式ウェブサイト:https://vj100.jp/
  • 長崎県 中村法道 知事コメント

中村法道知事中村法道知事


 角川文化振興財団におかれましては、「バチカンと日本100年プロジェクト」の一環として、来年4月に本県で、長崎とバチカンの文化交流に関するシンポジウムを開催いただきます。
 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を有し、バチカンと深い関わりを持つ長崎県にとって、大変意義深いことであると考えております。
 角川文化振興財団の皆様方には、遣唐使船の活用そしてバチカンプロジェクトのご提案に対しまして、改めて深く感謝申し上げる次第であります。今後とも、本県の特色ある歴史や文化の発信、交流人口の拡大に向け、今後ともお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
 また、本日は本県の世界文化遺産登録において大変なお力添えを賜ってまいりました高見大司教にもご同席をいただいているところであり、改めて、お礼を申し上げます。
  • 角川文化振興財団  角川歴彦理事長コメント

角川歴彦理事長 角川歴彦理事長 

 
 日本のバチカン大使の紹介でバチカンを訪問した際、非常に温かく迎えられ、協力しようというお言葉を頂きました。日本の学者の皆様から、バチカン使徒図書館やバチカン使徒文書館の史料で日本とバチカンの交流史を研究したいけれども、なかなか許可が下りないという嘆きを聞いておりました。実際に訪問してみればわかることですが、世界中から学者たちが集結しているわけですから、日本だけ優遇するわけにはいかないということも分かってきました。
 回を重ねてお伺いする度に、実は、バチカンは日本に大きな期待をしているということがわかりました。今回は非公開の古文書に関しても調査研究の対象にして良いという許可もおり、こうしたことからバチカンの重い扉が開いたという表現を使っております。そうしてプロジェクトがスタートしました。
 これは本当に膨大な仕事です。1年ではとても解決できず、何年にもわたって協力していく体制が求められ、バチカン教皇庁ともそうした関係が出来つつあります。一財団には重荷ではありますが、まだ未解明だったバチカンとの交流史が明かされるならば、ぜひ頑張ってみたいという気持ちでおります。
 日本とバチカンの関係において長崎は特別な位置を占めています。たとえば、このプロジェクトの研究を通じて、26聖人の列聖という当時のバチカンの決定が世界中のカトリック信徒から驚きをもって迎えられたということを知りました。そうしたことを知識としては知っていても、実際に現地で、長崎との交流が極めて深いということを改めて知る機会がたくさんありました。
 長崎県内外の教会群が世界遺産となったことも踏まえて、この事業もぜひ続けていきたいと思っております。ぜひ皆様にもご協力頂けないでしょうか。
  • カトリック長崎大司教区、高見三明大司教コメント

高見三明大司教高見三明大司教


 もちろん、世界の中心というわけではないのですが、カトリックにとって、バチカンは、色々な意味において要のようなものです。また日本の我々にとっても、開港の450年前から、そのバチカンと長崎には深い関係がありました。(本プロジェクトにおいて)ヴェールに包まれたという言葉が何度も出てくるのですが、両国が接した後の450年だけを見ても中身の濃い歴史がありますし、それを紐解くというのはそうそう簡単なことではありません。しかし、そうした過去を掘り起こし、紐解きながら、今の、そしてこれからの長崎や日本のありようを考えるのはとても素晴らしいことです。
 私たちはたくさん得ることがありますし、多くの方々に文化を紹介しすることでそうした皆さまへの寄与もあると思います。日本はこれまで中国をはじめ、ヨーロッパなどとの交流を深めてきたわけですから、他の様々な文化、考え方、歴史をもっと深く学ぶことで、私たち自身の文化的感覚を高め、お互いの違いを認め合って、平和な社会になるように働けたらと思っております。 
  • クラウドファンディングの実施

©Apostolic Vatican Library©Apostolic Vatican Library

 本プロジェクトは、長崎県の後援をはじめ、各社のご協賛をいただいておりますが、バチカン使徒図書館やバチカン使徒文書館には未解明の日本関係資料が数多く残されています。これまでの交流の歴史を解き明かすだけでなく、100年先の未来を見据えた友好関係の礎を築くためにも、ロマンあふれる研究を継続し、新たな歴史発見の目撃者となる文化交流パートナーをクラウドファンディングとして募集します。
 詳細は5月上旬に公式ウェブサイトhttp://vj100.jp/、または公式ツイッター(http://twitter.com/cf_vj100にて随時発表いたします。
  • 長崎県内における「バチカンと日本 100年プロジェクト」の活動
2022年4月 2日(土) 「殉教血史 日本二十六聖人」上映会 
於 浦上天主堂 チャペル
無声映画/活動弁士・楽団付
午後1回上映/入場無料/事前に入場整理券発行

2022年4月 3日(日) 「沈黙-サイレンス-」上映会
於 長崎歴史文化博物館
午後2回上映/入場無料/事前に入場整理券発行

2022年4月10日(日) バチカンプロジェクト公開シンポジウム
 於 長崎ブリックホール
 バチカンプロジェクトにおける調査研究の成果を発表
  • 観光補助サービス「NAGASAKI CULTURE TRIP」

 令和元年から開発スタートした観光補助サービス「NAGASAKI CULTURE TRIP」を本年1月に公開いたしました。オンライン地図サービスやSNS上の口コミ情報と連動し、より深く県内各地の観光を楽しめる機能が盛り込まれています。また、日本語のほか英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の5カ国語に対応。さらに今年度は、地名情報などを活用し、長崎という土地に対する旅行者の理解を深める機能などのアップデートを予定しています。
 本サービスは、長崎県から観光情報の提供を受け、角川文化振興財団が開発を行いました。また、近畿日本ツーリストのウェブサイトとも連携し、ツアープランの申込み等をスムーズに行えるようにもなっています。
https://nagasaki-trip.jp/
(スマートフォン、PCで使用可能)
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