EXECUTIVE
DIALOG
グローバルカンパニーへの道筋と現在地。

  • 周欣寧

    取締役

    PROFILE:台湾出身。2003年に台湾角川に入社して以降、KADOKAWA HOLDINGS ASIA 中国事業開発担当やシンガポールオフィス駐在代表など、様々な国でKADOKAWAのグローバル展開を支えてきた。グローバル人材開発センターの設立も起案。休日は、『呪怨』、『貞子』といったホラー系コンテンツを楽しむ。

  • 泉水敬

    執行役員/
    Chief Global Marketing Officer

    PROFILE:日本マイクロソフト社でのXbox事業責任者、コンテンツの企画・開発・制作・販売を行うマーベラス社 代表取締役副社長などを経て、2019年11月、KADOKAWAへ。Chief Global Marketing Officerとしてグローバル・メディアミックス戦略のさらなる推進を担っている。

世界中から多様な才能が集まってくる
グローバルカンパニーへ。

Q.1 KADOKAWAが目指す未来について、
教えてください。

泉水:私たちは今、“事業”そして“人材”という二つの側面でグローバル化を強烈に推進しています。“事業”の側面では、従来から行ってきた日本のコンテンツをグローバル市場に送り届けていくことに加え、各国で生まれ育ったコンテンツを、日本を含めたその他の国や地域で展開していくというモデルも強化中。一方通行ではなく、コンテンツが立体的・複合的に世界を行き交う未来を確固たるものとしたいと考えています。グローバル・メディアミックス戦略ですね。これを可能にするには、“人材”のさらなるグローバル化が不可欠。海外出身者はもちろん、海外経験を持つ日本人の採用も強化しているところです。

周:世界中から才能と創造性に溢れた人材が集まってくる。そんな会社にしていきたいですよね。異なる文化や習慣のなかで育った人たちが集い、その多様性の中からまた新たなビジネスやコンテンツが生まれていく。そうした未来を1日も早く実現したい。そのためにも、KADOKAWAらしいチャレンジングなビジネスを今後も続々と生み出し続け、世界中の人から「KADOKAWAは、斬新なアイデアにも積極的にチャレンジできる会社だ」と感じてもらえるようになることも必要だと考えています。

Q.2 その未来の実現をゴールとしたら、
現在地はどのあたりでしょうか?

泉水:近年、海外売上高は右肩上がりを記録しており、すでにグローバルビジネスがグループ経営を力強く支えていることは事実です。ですが、今後世界で獲得できるだろうマーケットの巨大さを考えれば、まだまだ初期段階です。KADOKAWAが生み出す作品の知名度は世界的に高まってはいますが、KADOKAWAの名はまだ広く一般には知られてもいませんし。まだまだこれからですよ。

周:だから未来が本当に楽しみですよね。KADOKAWAは1999年に台湾に自社拠点を立ち上げて以降、戦略的にグローバル展開を推進してきました。そしてこの数年で、国境を越えて各国の拠点が連携し、より多くのシナジーを生み出せる体制も整ってきました。拠点横断のコラボプロジェクトも生まれていますし、人材交流も活発化させる制度や仕組みも整備中。グローバルでKADOKAWAが一体となれる環境が整った今こそ、思いきりアクセルを踏んでいくときなのだととらえています。

世界的にも稀な
多彩なリソースを活かして。

Q.3 グローバルマーケットにおける
KADOKAWAの強みとは何でしょう?

泉水:多種多様なコンテンツ、世界各国の自社拠点、多様な機能を持つ部署・グループ会社、世界中のユーザーとダイレクトにつながれるような多彩なサービス、専門的かつ深い知見を持った人材などなど、KADOKAWAにはグローバル展開を加速させていくうえで必要なリソースが山ほど揃っている状態です。これらを大いに活用することで、新しいビジネスアイデアをいち早く実現することが可能ですし、生まれたビジネスを大きく膨らませていくこともKADOKAWAだからこそできることだと考えています。

周:それらのなかでも一番の強みは人材ですよね。20年以上前からグローバル市場を自ら開拓し、自らビジネスを築き上げてきたKADOKAWAだから、多様な知見・ノウハウを持ち、実務経験も豊富な人材が揃っています。加えて、各拠点で働く優秀な現地社員も大勢。こうした人材こそ、世界から注目を浴びるビジネスを生み出す源泉です。もちろん、今後新しく仲間になってくれる方々にも、グローバルで思いきり活躍できる力を磨いてもらう工夫も重ねていきます。

どこにいても、どの国のビジネスにも
参加できる未来。

Q.4 社員にグローバルで
活躍してもらうために、
どのような環境を整えていく計画が
ありますか?

周:国境を越えた人材の交流・流動化、各国で蓄積された知見の共有は積極的に推進していきます。例えば、日本で先行して構築されたメディアミックスモデルのノウハウを海外拠点に伝播するため、国内人材をエヴァンジェリストとして現地拠点にオンライン/オフラインで派遣。セミナーを開催したり、実際に現地の業務を兼務したりしてもらうケースも増えています。当然、海外現地拠点に在籍する社員が持つノウハウを各国に伝える機会や、現地採用した社員が日本で仕事をする機会も増やしていきたい。

泉水:その流れはますます加速させていきたいですね。つまり、どの国・地域で働いていようが、世界中のノウハウやリソースを活用でき、どの国のビジネスにも参加できる。そんな状態をつくっていきたい。コロナ禍を経て、日本国内でも様々な企業で在宅ワークが取り入れられていますが、KADOKAWAではこれをグローバルレベルで実現していきます。その体制が整備できれば、グローバル人材が持つポテンシャルを今以上に発揮することができるはずですから。実際に今、日本にいながらタイの事業展開をリードしている社員もいますよ。

Q.5 では、これから新しく
仲間になろうとしている方々に向けて、
メッセージをお願いします。

周:もちろん語学力や海外生活・海外勤務経験もアドバンテージにはなります。でも、それ以上に「異文化を理解したい」、「世界をもっと知りたい」という好奇心がこの仕事には大切だと考えています。コンテンツビジネスは、料理と似ています。世界各国の食材や調理手法を自由自在に組み合わせ、新しい美味しさを追究する。常識や慣習にしばられず、何が起こるかわからない組み合わせにもトライする。そんな仕事を楽しめる人と一緒に働きたいですね。KADOKAWAは誰もが自由にのびのびとそして大胆に、自分のクリエイティビティを発揮できる場所。世界中のクリエイティビティに溢れた人と、仲間になれることを楽しみにしています。

泉水:いつでも誰もが新しいチャレンジに踏み出せるような、オープンでフラットな環境がKADOKAWAにはあります。あらゆる才能を持った人が活躍できる場は今すでに整っていますし、今後ますます広がっていきます。グローバルビジネスに、そしてコンテンツに対して、溢れる熱意を持った世界中の人たちにぜひジョインして欲しいと願っています。

※記事内容は、対談当時(2022年9月)のものです。