第165回直木三十五賞および第34回山本周五郎賞ダブル受賞作『テスカトリポカ』(KADOKAWA刊)の著者・佐藤究(さとうきわむ)氏が、受賞後、NHKカルチャーにて行った本格的トークイベントが3月18日までオンデマンドにて期間限定配信中です。ぜひこの機会にご覧くださいませ。
【深読み!直木賞 講座】
[令和の超大作クライムノベル誕生『テスカトリポカ』(KADOKAWA)] 令和の超大作クライムノベル誕生『テスカトリポカ』(KADOKAWA)
●傑作を生んだ名コンビ 直木賞作家×編集者
「深読み!直木賞 ~令和の超エンタメ小説誕生秘話~」、講師は『テスカトリポカ』で第165回直木賞を受賞した佐藤究さん。選考委員を悩ませ激論の末、直木賞に選ばれた注目の問題作『テスカトリポカ』。「アステカ神話」「臓器売買」・・・圧倒的なスケール感で複雑に絡み合う資本主義の闇を描いた渾身の“犯罪小説”。3年もの歳月をかけ緻密に練られた構想、550ページに及ぶ超大作はどのようにして誕生したのか?
聞き手は、着想前からともに歩んできた編集者の上野秀晃さん(KADOKAWA)。完成に至るまでには、生みの苦しみも・・・。丁寧に調べ込んだがゆえに、細やかな描写が膨らみ、全体のバランスを考えると泣く泣く文章を整理(割愛!)しなくてはいけない場面もあったとか。この時、編集者は作者とどう対峙したのか?また作者はどう対応したのか?講座では、作家佐藤さんならではの驚きの整理方法が明らかに。クリエイターの頭の中をのぞき見できる貴重なお話が。さらに、編集者と作家、プロ同志のせめぎ合いが垣間見れる本音トークにも注目!お二人の対談はこの90分、NHKカルチャーだけで実現、まさに直木賞作品の創作秘話となる特別講座です。
●佐藤究(第165回直木賞受賞)
1977年福岡県生まれ。2004年に佐藤憲胤名義で書いた『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となりデビュー。2016年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。2018年、受賞第一作の『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞および第39回吉川英治文学新人賞のダブル受賞を果たす。2021年5月に『テスカトリポカ』で第34回山本周五郎賞、7月に第165回直木賞を受賞。同一作品での両賞受賞は17年ぶり2人目。
●聞き手:上野秀晃(編集者)
株式会社KADOKAWA文芸・映像事業局、『テスカトリポカ』担当編集。第165回直木賞選考会当日も、作家とともに結果を待ち続ける緊張感を味わう。まさに作家と二人三脚で作品を生み出している。
講座名:深読み!直木賞 ~令和の超エンタメ小説誕生秘話~
講師:佐藤究
聞き手:上野秀晃
受講形態:オンデマンド講座
配信期間:1月19日(水)~3月18日(金) 【2か月限定】
受講料金:NHK文化センター会員・一般とも税込2750円
主催:NHK文化センター
▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1245207.html
- 直木賞&山本周五郎賞ダブル受賞作『テスカトリポカ』について
★『テスカトリポカ』公式サイト:https://kadobun.jp/special/tezcatlipoca/
アステカ、ジャカルタ、カワサキで、心臓を狩り、生贄を捧ぐ――
われらは彼の奴隷
【あらすじ】
メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会う。二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へ向かった。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年、土方コシモは、バルミロに見いだされ、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した古代アステカ王国の恐るべき神の影がちらつく。人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。
【書誌情報】
『テスカトリポカ』
著者:佐藤 究
発売:2021年2月19日(金)※電子書籍同日配信
定価:2,310円
装丁:川名潤
頁数:560頁
体裁:四六判変形上製
発行:株式会社KADOKAWA
書誌ページ:
https://www.kadokawa.co.jp/product/322003000419/