- 時代を超えて愛され続ける国民的歌人俵万智、初めての本格的個展
俵万智(1962–)は、1986(昭和61)年に角川短歌賞を受賞、その翌年刊行した口語体を交えた歌集『サラダ記念日』が300万部を記録し、流行語大賞になるなど社会現象を巻き起こしました。
<「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日>
<「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ二本で言ってしまっていいの>
国民的支持を得て超有名になった代表歌です。
それから35年、現在まで6冊の歌集を刊行、 受賞作『未来のサイズ』に至るまで 恋、性愛、出産、シングルマザー、育児、3.11、引っ越し、石垣島に移住、環境、子の成長そしてコロナ――
自身の日常をモチーフにみずみずしい歌を発表し続けています。
誰の身にも起こり得る普遍的な体験を瞬発的洞察力や独創的比喩やユーモアを交えて表現し、世代を超えて圧倒的な共感と新たな気づきを呼び起こしてきました。
「ありふれたことこそ奇跡の上に成り立っている」と言う俵さん。困難な時代を生きる私たちに 確かな未来と希望を指し示す応援歌とも言えるでしょう。
<制服は未来のサイズ入学のどの子もどの子も未来着ている>
<感染者二桁に減り良いほうのニュースにカウントされる人たち>
①30年余にわたる歌業の中から約300首を厳選
俵万智の歌と人生を通して昭和、平成、令和を感じてもらい、観覧者それぞれの人生と響き合うような展示
②デビュー歌集から最新歌集までを通して俵万智の本質を知る
2021年に短歌界最高賞である迢空賞を受賞した最新歌集『未来のサイズ』と、日本社会を震撼させたデビュー作『サラダ記念日』を展示構成の2つの軸として俵万智の変わらない創作の本質を浮き上がらせる
③ 歌集を読むのとは異なる短歌体験を提供
俵万智の生み出す口語短歌の世界にふさわしい、文字から感じ、イマジネーションを膨らませ、歌の世界に入っていけるように工夫された展示を通して俵万智の歌と出会う
今回の迢空賞受賞は、文語調の作品のみならず、口語体で短歌を詠むスタイルがゆるぎない評価を確立したという、歴史的快挙でもあります。日常の光景や細やか感情を拾い、口語で表現をする短歌は、多くの人たちの共感と支持を得てきました。しかしその共感は、SNS全盛時代の「いいね」の数を競う現象とは意を異にしています。評価数を求めるのではなく、誰かひとりに届く幸せを願って、歌を詠む。つまり「たったひとつのいいね」のために生み出されたものが、俵万智の歌なのです。 昭和、平成、令和そして未来へ、俵万智に導かれる軽妙かつ豊穣なることばの旅は、来館者ひとりひとりに、たったひとつの希望、幸せを気づかせてくれるでしょう。
俵 万智(たわら まち)
1962年、大阪府生まれ。1985年、早稲田大学第一文学部卒業。
1986年、「八月の朝」で第32回角川短歌賞受賞。1987年、第1歌集『サラダ記念日』を刊行、翌年同歌集で第32回現代歌人協会賞受賞。主な歌集に『かぜのてのひら』『チョコレート革命』『プーさんの鼻』 (第11回若山牧水賞)『オレがマリオ』など。評論に『愛する源氏物語』 (第14 回紫式部文学賞)『牧水の恋』(第29 回宮日出版文化賞特別大賞)『あなたと読む恋の歌百首』など。
2021年、第6歌集『未来のサイズ』で短歌界の最高賞「迢空賞」受賞。
- 「俵万智展 #たったひとつの「いいね」『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」 概要
【展覧会タイトル】
「俵万智展 #たったひとつの「いいね」『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」
【会期・会場】
2021年7月21日(水)~2021年11月7日(日)角川武蔵野ミュージアム4F エディット&アートギャラリー
【主催】
角川武蔵野ミュージアム(公益財団法人角川文化振興財団)
特設ページ→https://kadcul.com/event/42チケット価格(KCMスタンダードチケット)【オンライン購入価格(税込)】
大人(大学生以上):1,200円/中高生:1,000円/小学生:800円/未就学児:無料
【当日窓口購入価格(税込)】
大人(大学生以上):1,400円/中高生:1,200円/小学生:1,000円/未就学児:無料
●チケット発売について
角川武蔵野ミュージアム公式WEBサイトにて、オンラインチケットを発売中です。
当日券の販売も行っておりますが、予約状況によってご希望のお時間にご案内できない可能性もございますので、公式ウェブサイトでの事前予約をお勧めしております。
なお、コロナ禍における館内入場制限や注意事項につきましては、角川武蔵野ミュージアム公式WEBサイトにて随時掲載を行いますので、ご購入の際はご確認ください。
詳細は→
https://kadcul.com/
© 角川武蔵野ミュージアム
■「角川武蔵野ミュージアム」について
美術・博物・図書をまぜまぜにする、前人未到のプロジェクト。
イマジネーションを連想させながら、リアルとバーチャルを行き来する複合文化ミュージアムです。
運営の柱となるのは、館長である編集工学者の松岡正剛氏、博物学者の荒俣宏氏、芸術学・美術教育の研究者である神野真吾氏、建築家の隈研吾氏。この体制のもと、意欲的で革新的なスタッフが新しいミュージアムの創設に尽力します。
■住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン内
■開館時間: 日〜木曜 10:00-18:00/最終入館17:30
金・土曜 10:00-20:00/最終入館19:30
■休館日:第1・3・5火曜日
※祝日は該当する曜日の開館時間と同様
※休館日が祝日の場合は翌日休館
※レストランは除く
※開館日・時間は変更される場合もございます。
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- 一般お問い合わせ:0570-017-396 (受付時間:10:00-17:00)
■角川文化振興財団は「わが国の文化の振興に寄与する」という財団の設立目的実現のために、文芸の成果に対する授賞、文芸に関する出版、文芸の研究や著述の刊行への助成、映画芸術振興に関する助成、また文芸・映画資料の収集・保存・展示等、様々な事業を行っております。
・角川文化振興財団 公式サイト:
http://www.kadokawa-zaidan.or.jp/■「ところざわサクラタウン」について
2020年11月、日本最大級のポップカルチャーの発信拠点としてKADOKAWAが埼玉県所沢市に開業した大型文化複合施設。書籍製造・物流工場やKADOKAWAの新オフィス、イベントスペース(ジャパンパビリオン、千人テラス)、体験型ホテル(EJアニメホテル)、ショップ(ダ・ヴィンチストア)、レストラン(角川食堂)、商業施設のほか、角川文化振興財団運営の「角川武蔵野ミュージアム」も建設。また、KADOKAWAと所沢市が共同で進める「COOL JAPAN FOREST 構想」および、KADOKAWA・埼玉県・所沢市の三者で連携・協力する協定に基づき振興を図る「埼玉カルチャー観光共和国」の拠点施設にも位置づけられています。
・ところざわサクラタウン 公式サイト:
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・公式ツイッター:
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