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新人座談会

2023年、KADOKAWAに入社した新人たちは、どんな想いを持ってKADOKAWAを選び、そしてこれまでどんな日々を送ってきたのでしょう。各部署から4人の新人に集まってもらい、この1年間を振り返ってもらいました。

  • MIKU TAKAHASHI

    高橋美久

    営業(アニメ)

    小学生時代からアニメ好き。中学生のとき深夜アニメに出逢い、人生で大切なことを教えてくれるアニメへの想いが加速。現在、アニメBlu-ray/DVDの販売促進を担い、店頭装飾や特典グッズなどの企画制作に従事。

  • KIM DONGYEOP

    キム・ドンヨップ

    編集者(コミック)

    『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で日本発コンテンツの魅力を知る。「日本で小説の勉強がしたい」と高校卒業後に留学。就活でも日本の出版社を志す。電撃マオウ編集部所属。1年目ながら数々の作品の発刊を手がけている。

  • MITSUKI SAZANAMI

    佐々波美月

    編集者(文芸)

    『文スト』に感化され、大学では日本文学を専攻。詩の魅力に気が付いてからは自身でも詩作するなどコンテンツに影響を受けながら人生の道を選択してきた。キトラ編集部に所属しジャンルレスな作品づくりに没頭中。

  • FUMIKA HANDA

    半田史佳

    宣伝(書籍)

    幼少時代から図書館、本屋、レンタルビデオ店に通い詰め、まだ見ぬ“大好きな作品”との出会いを探求してきた。現在、宣伝局に所属し、宣伝業務を担う。角川ビーンズ文庫やMFブックスなどを担当している。

Q.1 KADOKAWAを選んだ理由は?
どんなところに惹かれた?

佐々波:第一志望は、コンテンツ業界でした。「じゃあどの会社がいいだろう?」を考えるにあたっては、自分が大好きな本やアニメの出版社、制作会社を全部リストアップすることから始めました。そうしたらKADOKAWA作品が想像以上に多くて。しかも私の趣味趣向と同じで、ジャンルレスにいろんなものを手がけていた。それで、KADOKAWAが第一志望になりました。

高橋:それ、私も同じことをしました(笑) アニメの仕事に携わりたいと思っていたんですが、自分が夢中になってきた作品たちがどこでつくられていたのかを調べたら、KADOKAWAが断トツだった。特に大好きな深夜アニメは、KADOKAWAで年間何十本も手がけられていて。加えて、版権の貸し借りや出資するだけというビジネスにとどまらず、企画制作にもしっかり踏み込めるのは大きな魅力でしたね。ここなら、多種多様な作品づくりに関われるはずと思いました。

半田:私は子どもの頃から、新しい作品との出会いにこの上ない幸せを感じる人間だったんですが、一方で「出会えていない面白い作品が、まだまだ世の中には溢れている」という口惜しさも募らせていました。その気持ちは就活をする頃になると、「本でも映画でも音楽でも。面白い作品がこんなにもたくさんあるのに、私も含めそれと出会えていない人がいるなんてもったいない! 私は、コンテンツと人をつなぐ仕事がしたい!」という思いに膨らんでいました。そうして、ジャンル問わずあらゆるコンテンツを手がけるKADOKAWAを選択しました。

キム:僕は、高校時代まで母国・韓国で小説、漫画、アニメ、ゲームといろんな国のコンテンツを楽しんでいました。なかでも、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』や『ジョゼと虎と魚たち』のように、繊細な感情描写をする日本のコンテンツが大好きでした。そして日本のエンタメにもっと触れたいと、大学1年のときに留学。就職も当然のように日本のコンテンツ企業に入りたいと考えました。特にKADOKAWAは、韓国に限った話ではありませんが、他社に比べて海外での認知度がとても高い。それは小説だけでなく、アニメや漫画、ゲームといろんなジャンルで人気コンテンツが生まれているからですが、KADOKAWAは絶対に受けようと思っていましたね。

Q.2 選考中、印象に残っていることは?

佐々波:自分の好きなものについて、いくらでも喋らせてくれたし、聞いてくれたし。楽しくて、あっという間だった気がします。

高橋:なんだか面接っぽくなかった。面接官も自分たちも私服だし、ガクチカみたいな“The 就活”っていう質問もない。コンテンツ好きな人と普通に雑談をしているような感覚で、これまで作品と触れ合ってきたなかで自分が感じてきたことをありのまま話したら、面接が終わっていたという感じです。

半田:そうそう。事前に資料を準備するプレゼン形式が中心の面接だったけど、私が取り上げた作品について、「この作品のどんなところが好きか、いくらでも語っていいよ」って聞いてくれたり。面接されているという感覚がなくて、肩の力を抜いて会話を楽しんだという印象でした。

キム:僕が覚えているのは、ある面接で逆質問をしたときのこと。「もしも本が売れなかったとき編集者はどうあるべきか」みたいな質問をしたんです。そうしたら面接官の方が、編集者の心構えとか気概について丁寧に教えてくれたんですね。面接って自分が評価・判定される場だと思っていたんですが、KADOKAWAの面接は「もっと話したい!」と思える場でした。

Q.3 入社後は、どんな風に仕事を覚えてきたの?
先輩に言われた言葉で印象的だったものは?

高橋:私は、配属初日にメンターさんから言われた言葉が力になりました。「いつでもなんでも聞いていいし、同じことでも何度だって聞いていいよ。仕事は覚えて忘れての繰り返しだから、時間をかけて覚えていけばいい」。当初は、覚えること・学ぶことが山ほどありすぎてパンクしそうになる毎日でしたが、そんな風に言葉をかけてくれる先輩たちがいたから、1つひとつの仕事をしっかりと覚えていくことができました。

半田:配属後は、メンターさんについて一連の業務をOJTで学んでいくのですが、正直、わからないことだらけ。だから先輩を質問攻めにしちゃうこともあるんですが、みんな嫌な顔一つせず丁寧に教えてくださっています。こんな初歩的なこと聞いていいのかなと思う質問にも「聞いてくれてありがとう。事前に確認してくれたから、こういう問題を防げるんだよ」って。何一つ遠慮することなく、学んでいける環境だなって思います。

キム:リモートが多いKADOKAWAだからこそ、スピード感を持って学べているという面もあると思います。KADOKAWAでは、Slack(ビジネス用メッセージアプリ)でのコミュニケーションがあたりまえになっているので、仕事中に疑問に思うことがあったら、いつでもどこからでも先輩とメッセージでやりとりができます。職場で先輩を探し回ったり、先輩が外出先から帰ってくるのを待つ必要もなく、すぐに問題解消できますね。

佐々波:私が先輩に言われてすごく心に残っているのは、「佐々波さんが“成功する”って確信して取り組んだ仕事なら、絶対に得られるものがあるから、どんどん挑戦していってください」という言葉です。すごく勇気をもらいました。それを聞いて、自分が信じるものとしっかり向き合いながら、臆病にならず挑戦していこうって思えるようになりました。

Q.4 「1年目でここまで?!」という驚きはあった?

高橋:こんなにも早く、ファンの人たちの目に映るものを自分で手がけられるんだというのは驚きでした。配属3ヶ月目には、特典グッズや店頭冊子、スタンディパネルなどの作成を担当し、デザイナーさんに発注して完成したものが実際にお店に並ぶという経験までさせていただきました。1年目からずっしりと責任を感じられる仕事ができるのは、プレッシャーもありますがとてもワクワクします。

半田:配属すぐに、「この企画どう思う?」とか意見やアイデアを聞いてくれて。なんだか新人扱い・お客様扱いでなく、部の一員として迎え入れてくれている感じがすごくしました。そんな先輩たちの教えがあったおかげで、9月になる頃にはどの媒体でどんな宣伝施策を打つかを自分で分析・検討し、実際にWeb広告などの宣伝物の企画やラフ作成、デザイナーさんへの発注、そして出稿後の効果検証まで、一連の仕事を自分でできるようになっていました。

佐々波:私も初めて自分の企画が通ったのが、配属5ヶ月目。昔から大好きだった、SNSで作品をアップされている作家さんにお声がけさせていただき、その方の書籍企画を手掛けられることになりました。今も、来年発刊に向けて全力疾走中です。その他にもメイン担当として複数の企画を動かしていて、忙しいけれど楽しい毎日ですね。

キム:チャンスは、本当にすぐやって来きますよね。僕も、配属されて初めて編集長と面談したとき、「自分はこの編集部でこんなことをやってみたいです」という話をしたら、「じゃあ来月、こんな案件が動くからやってみなよ」と言われました。実際、担当編集として作家さんたちと打合せを重ねさせていただいて、この12月に僕の担当作家さんたちも参加したアンソロジー本が発売されます。もちろん、実務面などわからないことだらけなので、逐一先輩に教えてもらいながらですが、自分が「これをやりたい!」という想いを発信するとチャンスが降ってきて、先輩のサポートを受けながら想いをカタチにしていける。そして、その経験が自分を成長させていく。そんな流れがKADOKAWAにはありますね。

Q.5 リモートワーク、フルフレックスetc.
KADOKAWAの働き方って、正直どう?

半田:私、覚悟していたんです。コンテンツ業界に入るのだから、もう自分のプライベートなんて考えず、身を粉にして働くんだろうって。でも実際は、自分の時間をすごく大切にする環境がありました。この間は大好きなアーティストのライブがあって、「この日は早めに帰りたくて・・・」と先輩に相談すると、理由も聞かず「全然いいよ。早く帰りな。やることやっていれば、全く問題ないから」と言ってもらえて。自分の生活を大切にしながら働いているという実感がありますね。

佐々波:私も、「昼間に2時間とか3時間休務とって、コラボカフェ行ったり、展覧会行ったりイベント行ったりしても全然大丈夫だから」って言われています。自分の好きなことを楽しむ時間も仕事に活かせるKADOKAWAだからこそかもしれません。好きなものを大事にするということが、すごく尊重される会社だなと感じます。

高橋:今日は在宅、明日は午前中だけ出社して午後は在宅といった具合に、自分のライフスタイルに合わせて、自分の意志で自由に働き方を変えられるのは驚きました。でも、リモートが多いのに不思議と寂しくはないんです。配属当初に先輩たちが積極的に対面の機会をつくってくれていたこともありますが、リモート中心の働き方になった今でも職場の知り合いがどんどん増えていくんですよね。

キム:それは、オンラインのコミュニケーションが活発だから、部署の垣根も越えて知り合いが増えていくんだと思う。Slackがあると会ったことのない先輩にも、気軽に声をかけられるんですよね。僕も先日、『苺ましまろ』という作品を立ち上げた方に「話を聞かせてくれませんか?」ってメッセージしたら快諾してくれて、一緒に食事に行きました。その後、逆に「今、若い作家さんを探しているんだけど、一緒に探してくれない?」と仕事の相談を受けたりも。デジタルツールのおかげで垣根を越え、どんどん“知り合いの輪”・“仕事の輪”が広がっています。

Q.6 これからの目標は?
チャレンジしたいことは?

高橋:誰かの人生をちょっとでも楽しくしたり、何かを頑張ってみるきっかけになったりするようなアニメをいつか企画したいです。自分自身、楽しいときも悲しいときも、そこにはいつもアニメがある人生を歩いてきて、アニメからすごいエネルギーをもらったし、多くのことを教えてもらいました。今は目の前のことを頑張ることが第一ですが、いつかは自分がそんなアニメをつくれるようになっていたいですね。

佐々波:私は、作家さんの一番いいところを引き出して、その魅力をこの世界の1人でも多くの人に届けていける、そんな編集者になっていきたいです。そしてその先では、小説あり、漫画あり、詩あり、短歌ありの、いろんなジャンルの楽しさを1冊に詰め込んだアンソロジーをつくってみたいと思っています。そのためには、ジャンルレスな編集経験が必要ですが、KADOKAWAならそれができると思っています。

半田:私はこの宣伝の仕事を、どこまでも突き詰めていきたい。今は書籍の担当ですが、アニメ、映画、コミック、イベント、あらゆる宣伝業務にチャレンジしたいです。自分が未だに知らない作品って、何万という単位では収まらないほどあると思うんですが、数々の作品が持つ面白さ・素晴らしさを、日本中そして世界中の人に伝えていきたいですね。

キム:僕は、作家さんたちから「この人と仕事をしてよかった」と思われる編集者になることが一番の目標です。それに加えて、自分にしかない“何か”を見つけて、育んでいきたい。「“○○”のことならキムに聞くべし」、「この分野の仕事なら、まずはキムに打診してみよう」と思われる人になっていきたいですね。

※記事内容は、取材当時(2023年11月)のものです。


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